ブナの沢旅ブナの沢旅
▲トップページへ
2024.02.10
窓明山〜三岩岳
カテゴリー:備忘録

2024年2月9-10日

三度目の正直といったらいいのか、ようやくあれこれクリアして南会津の雪山シーズンとなった。なにしろブナの沢旅は「注文の多い料理店」なので、めんどくさいことを十分自覚している。そして、あれこれ注文をつけながらも行き先がいつものところなのが、今の私らしくていいかもしれない。

いま山に求めていることを思うに、これからは新しいワクワク感よりも今までで心に残った山をなぞって安らかな気持ちの山旅がしたい。尖った山でなく、まあるくてブナがあって静かな山に泊まって逍遥を楽しむ。思えばそれがブナの沢旅のスタイルだったし、それをさらに老成(って言うと聞こえはいいけど、より緩やかに)させていく。そんなことを思いながら南会津に向かった。

各地で雪の少なさが言われているが、2-3日前に20cmほどの降雪があり、まっさらな雪を踏む気持ちのいい新雪歩きとなった。南会津の山にくれば必ずノートレースが期待できる。重いラッセルには非力だけれど、勝手を言えばここだけはもうしばらく私たちに遊ばせてほしいと思う。

取り付きの急斜面をやり過ごし、尾根が広がりブナ林となる時に必ず立ち止まるブナの大木から雪の深さを押しはかるのが例年の習わしになっている。昨年1月中旬と比べても1mほど少ないようだった。

巽沢山から家向山に向かう尾根に進むとくるぶし程度から脛ほどの軽いラッセルとなり途端にペースダウン。昨年は1月のラッセルで家向山までいたらずに幕をはり、窓明山往復にとどまった。なので今年は三岩岳を回りたかった。時間が押してきたけれどせめて家向山を越えようと予定時間をオーバーしてなんとか鞍部にくだった。整地がほとんど不要だったことが幸いで久しぶりの雪山テント泊を喜んで初日を終えた。

 

 

 

翌朝は昨日の遅れを取り戻すため6時には出発。すぐに明るくなり荒海山の方向から登る朝日を眺めながらブナの広尾根を行く。予想したよりも藪の出方は少なく、ほのかに赤く染まったまっさらな雪面にサクッサクッとシューを踏む音が心地いい。昨日は雲に隠れていた三岩岳と窓明山が見えてきた。

ブナ林を抜けると、霧氷の低灌木の向こうに言うまでもない白い山並み。眼下には駆け降りたくなるほどゆったりとした安越又川源頭。行くことができるかもしれない。ゆっくりゆっくり歩を進めて真っ白な山頂に上がると見慣れているのに新鮮な展望が飛び込んでくる。まず目を向けるのはいつも丸山岳。仲間に、今年行きたいなあ、今度こそ最後だから行こうよと水を向けると、また行くの。。と言わんばかりに、もう何度も行ってるじゃないとつれない返事。

尾瀬や奥利根、越後の名だたる山々も美しく見飽きることがないけれど、ちょっと違うのだな。風がでてきて寒いので少し降ったシラビソ林の隙間に腰を下ろした。

 

 

 

 

 

 

三岩岳に向かう尾根を下る。積雪は少なめとは言え樹氷は例年よりも発達している印象で、それぞれが個性ある動物の顔に見えることを面白がる。湿原のある鞍部から見下ろすミチギノ沢も気持ちがよさそうなボトムだなあ。少し登り返して1840mの登山道分岐あたりで再びザックを下ろし窓明山とその奥を振り返る。

避難小屋まで登る手前で下る尾根へショートカットのトラバース。あとはブナ林帯へと一気に尾根を下り、二箇所いつも冷や汗をかく急斜面をやり過ごして登山口に降り立った。バスの時間まで余裕があるため窓明の湯までトボトボ歩き、湯につかってバスを待った。つぎに来る時があれば、昨年サングラスを忘れて予定を変更したコースを歩いてみたいと思う。

 

 

 

 

窓明山登山口11:10ー巽沢山13:20ー家向山16:00ー鞍部16:30//6:00ー窓明山9:00ー三岩岳登山道分岐11:00ー三岩岳登山口14:20