ブナの沢旅ブナの沢旅
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2023.10.13
名取川大行沢〜樋ノ沢〜大東岳
カテゴリー:備忘録

2023年10月12-13日

最近は毎年のように訪れている二口名取川の大行沢。今回は昨年日帰りしたときに目をつけていた樋ノ沢の平場に泊まり、思い出深い権現様峠から大東岳に登り、登山道の途中から小行沢を下って周回することにした。

私たちにとっての大行沢には下部のゴルジュは存在しない。いつもはナメが始まるケヤキ沢を越えたあたりから沢におりていたが、今回は沢泊で時間の余裕があるため京渕沢を越えた鞍部から下ってみた。しっかりとした踏み跡があり意外と楽に沢におりたがゴーロが多い。ちょっと厄介な小滝を巻いたりしていつものナメに出会うまで時間がかかってしまった。

2、3日前の降水のせいか水量は心持ち多めだったので、緩い傾斜のあるナメを歩くと船酔いしそうな気分になる。そういえば石筵川の時もそんな感覚にとらわれた。今年は秋の訪れが遅いため両岸のブナ林はまだ青々している。できれば紅葉の時期に来てみたかったのだが、天候や日程の都合により順番が入れかわったりもする。

樋ノ沢に入ると沢は小振りになるけれど、大行沢よりもブナ林が美しくナメもより滑らかに楚々としている。そんなわけでこれまで日帰りで樋ノ沢だけ歩いたこともあるほどだ。すぐに去年目をつけて次はここに泊まろうと決めていた、沢が右曲する中洲の平場に到着。しばらく利用されていないようだったので一人はせっせと草刈りに、もう一人は焚き木集めに精をだした。ブナの大木に囲まれたステキなテン場ができあがり、足尾の二日目の情けない夜のリベンジを果たした。

 

 

 

 

 

 

暖かい夜だった。ナメと時々ゴーロと小滝を繰り返す。すぐに源頭部の様相となり、ブナの森を流れる小川風情となる。上流部ではいつも登っていたトイ状滝の釜が倒木でふさがれ深くなっていた。探りを入れてみたところ腰以上はありそうなので頑張らずに少し戻って高巻いた。沢に戻るまでもなく、そのまま薄い藪をかき分けひと登りで登山道にでた。

標高1000mほどの登山道だが紅葉はまだだった。ブナの小径を気持ちよく権現様峠に向かう。大東岳に登る場合途中から藪をかき分けて東に250mほど進めば大東岳の登山道に合流するのだが、せっかくだから思い出の権現様峠を回りこんでから大東岳に登ることにした。

10年以上前に穴堂沢を遡行して大東岳の登山道に抜け、そこから権現様峠をへて樋ノ沢を下った時のこと。地図にある肝心の権現様峠が見つからずウロウロした挙句にブナ林のヤブに入って登山道をさがした。ガスがかかり幻想的な森を美しいと思いながらも時間が気になり心細かった。やっと見つけて樋ノ沢をくだり最後は暗闇と競争するように避難小屋にたどり着いた。翌日気になってもう一度逆コースをたどって峠にいたれば地図よりもずれたところにあった。。。なんていう思い出がなつかしい。

さて、くだんの沢コース登山道だが、最初は快適なブナ林を進むのだが穴堂沢の枝沢を渡渉してからは沢沿いの踏み跡程度の道となる。要所にテープがあるので探せばわかるのだが予想以上に手間がかかる。最後は岩ごろの急登をやり過ごすと傾斜が緩み北面白山から続く稜線と山麓の広大なブナ林を見渡す。積雪期に歩いて感動した光景が蘇るようだった。

低潅木帯になるとさすがに色づきが始まっていた。コースタイムよりもかなり時間をかけてようやく山頂へ。休んでいるとガサゴソと大きな音がしてびっくり。まさかクマ?同じコースから単独の若い女性が登ってきて最後につまづいた音だった。さらに驚いたのは面白山高原駅から南面白山経由でやってきて同じルートを戻るのだという。しかも彼女は日本語がよくわからないオーストリア人の交換留学生とのこと。物怖じしない大胆さと若さに感心することしきりだった。

一方のくたびれ高年ハイカーはとうの昔に小行沢を下るなんてなし!ということで即座に合意。一般登山道ながら最後は長いとか、飽きてきたなんて言いながら下山したのだった。出発前は今回こそ時間が余りそうだから下ったらゴルジュ入り口まで行ってみようとか、帰りに秋保大滝によってみようなどあれこれ欲張りなことを言っていたが、蓋をあければタイムオーバー。最近はいつもそうだねと笑いながら、それが今の自分達であることを楽しんでもいる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

登山口9:45ー避難小屋14:10ー幕営地14:40//6:30ー登山道9:00ー権現様峠10:00ー大東岳12:40ー登山口15:40