2025年10月29-30日
予定より一週間ほど遅れて、いつもの南会津へようやく行くことができた。ようやくというのは、決めるまでに多少の攻防戦があったから。毎回のように言及している仲間の尻込み(たしかにそれなりの理由はあるけれど)が今回もあり、バスの都合で遅い出発では避難小屋まで行けるかどうか自信がないなんていう。そんなわけで、これまでもかなり控えめな山行にしてきた。でも今年最後だから私は行きたい。
そこで少しでも時間を稼ぐために田島からバスではなく会津高原駅からタクシーを利用すれば1時間ほど時間が稼げるし、それでも厳しければ引き返すといいくるめ、ようやく承知してもらう。最近は行き先をきめるのも核心となり大変。ここは一人でも大丈夫なコースなのだけれど避難小屋に一人で泊まるのは怖い。前回も夜中に小屋周りでザワザワ小動物らしき物音がしてすごく怖かった。
会津高原駅につくと予報に反して小雨模様。昨晩までかなり降っていたようだが翌日は晴天のはずだからと曇り空の中出発する。歩き始めるとすぐに三岩岳が白くなっている。出発前にニュースで酸ヶ湯温泉で40cmの積雪なんて言っていたことを思い出し、ちょっと甘く見ていたと思う。
案の定五合目あたりから雪がつき始め、登るに連れ本格的な雪道になる。チェーンスパイクを履くが雪と落ち葉が張り付いて歩きにくい。針葉樹林帯に入るとさらに雪は深まりダケカンバには霧氷が見られるようになる。足元は大変だけど、予想外の展開に喜びながら避難小屋へ辿り着いた。雪で時間がかかったのでタクシーを使ってよかったと言い合う。
それにしても寒かった。小屋の中でも氷点下で念の為に持参したツェルトが役立った。こんな気候のせいもあるのか他に誰も来ることはなく、暖をとりながらゆったりと食事を楽しみ、早々とシュラフに潜り込んだ。
帰りの電車の時間から逆算して昼には登山口に下山したい。早々と三岩岳には登らないと決めたが、窓明山までも雪で時間がかかりそうなため6時前には出発する。朝から快晴の空模様で残雪期に眺めたのと同じような雪景色を見渡す。
登山道が判然としないところはウサギのトレースに助けられた。窓明山の先、高幽山から梵天岳の先に白い丸山岳が見えて嬉しかったなあ〜。もう行けそうにないけれど、ほんとは最後にまた行きたい。
窓明山まで来ればあとは気持ち的にも安心だ。快適な雪尾根をくだりブナ林帯からは落葉の木々が次第に色づいていく。やっぱり来てよかったでしょ。今年は紅葉の当たり年とか言われているらしい。家向山からはさらに紅葉の鮮やかさが増し、日に照らされた山肌が美しい。
そして最後はいつも積雪の具合を知る目安にしているブナの大木に足を止め、こんなに背が高いんだよね。来年も雪の時に来るからね、なんて木に話しかけるように誰かに気持ちを伝えながら登山口に下り立った。
三岩岳登山口10:20ー五合目12:25/12:40ー避難小屋15:20//5:40ー窓明山7:25/7:45ー家向山9:10ー巽沢山10:15/10:30ー窓明山登山口11:30




























