ついでに登った四阿山

2025年11月7日

いままでほぼ視野になかった山だったけれど、近くまで行く用事があったため、ついでに手軽に登れる山ということで「白羽の矢」を立てた。

四阿山は百名山らしいがどうしてかしらと、深田久弥の「日本百名山」を開いてみると、浅間山を除くと上信国境では最高の山だと。普段は2000mさえ超える山に登ることはないので、確かに手軽に登れた自分にとっての近年最高峰となる。

さらに歴史をひもとくと日本武尊が命名(詳細は省略ーもとは吾妻山)したと伝えられ古くから修験者により登られ尊崇をあつめた山だという。その山に唯一の古道である鳥居峠から登ったのだから、ついでとはいえ、いいチョイスだったと思える。

古永井分岐には結構しっかりした東屋があったこと、上州古道の途中にある花童子の宮跡にも東屋があったこと、これは四阿山の由来といわれる山の形が今で言う東屋に似ていることにちなんで建てられたのかなと思う。

カラマツ林からコメツガ林に変わると雪がつき始める。空模様も怪しくなりガスで視界もとぎれとぎれとなる。登る前は途中まででもいいといいながら山頂が近づくとスイッチが入ってしまい、どんどん登る。すると仲間が自分はもう登らないという。少しの距離のピストンなので待っててもらい一人で山頂へ。最初の祠からは浅間山方面の展望が良かったが、奥の祠に行くとガスが流れたり青空が出たりと目まぐるしい。後で知ったが、上州祠と信州祠というらしい。

いそいで下ると単独者が登ってきたので軽く言葉を交わすことに気を取られたせいか、鳥居峠への分岐を見逃してしまう。少しくだっておかしいと気づき急いで戻ると仲間が心配して分岐まで登ってきていた。やっぱり別行動は良くないと、さんざん言われてしまう。

古道分岐の東屋にもどって一安心。パンとコーヒーで一服し、上州古道を下る。所々に小さな石祠があり、古の雰囲気が感じられる。花童子の宮跡という興味をそそる史跡で足をとめる。ものの本によれば花童子【ゲドウジ】とは長野県上田市に伝わる話で、四阿山に降雨祈願をしに行くと、花童子という小童がこつぜんと出現し、これが出ると、必ず雨が降ったという。宮跡は、花童子行者の徳行をたたえ祀られたもので修験信仰の宮跡として市区町村指定史跡とのこと。(以上はすべて浅い後知恵情報)

予備知識も何もない山だったけれど、どんな山でも登ってみれば知らないことをたくさん知ることができる。だから、とにかく山歩きなのかな。

山頂の上州祠

上州祠から見た浅間山方面

信州祠からの展望はガスでなし

根子岳方面はガスで覆われている

上州古道の途中にある花童子の宮跡

最後はカラマツ林を緩やかに降って登山口にもどった。

鳥居峠登山口9:45ー古永井分岐11:05/11/20ー四阿山12:35/12:45ー古永井分岐14:05/14:20ー上州古道ー登山口15:15

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