2025年7月22-23日
テントを担いで沢歩きなんて、そろそろ難しくなりそうだけれど、あのルーチン作業をやりたくて安達太良山麓へ向かった。クルマ利用もできるだけ避けようと駅から往復タクシーながら、レンタカーを二日借りるより安かった。ほっ。もう、なにもかもむずかしくなっているのに、心残りなのですね〜
石筵川はすでに何度か遡行している好きな沢の一つながら、もう今回が最後だからと銚子ヶ滝の見物に立ち寄った。岩壁の崩落で前回は登れなかった大滝は最初からパスすることにして登山道から大滝上に降りたった。
ここからは心なごむ沢歩き。ナメと緑の苔の岩盤が続き、小滝も簡単に越えられる。今回はテントサイトを少し上流の、初めて訪れた2008年の時に使ったところにしようと思ってきたが、実は入渓点から登山道に上がるところでちょっとしたハプニングがあり、時間をくってしまった。なので、いつもの1210m。
太い薪が残されていたので薪集めも順調ですぐに火が熾きた。贅沢を言えば日が長いためなかなか暗くならなかったが、食事をおえてからもお茶を飲んだりしてゆったりとした時間を過ごせたのは、日々の雑事からのがれた贅沢な時間となった。
夜はさすがに涼しかった。下界は連日の猛暑。久しぶりに快適な夜をすごせたかな。6時前には出発する。一箇所、幅広滝の落口付近が手がかりが薄く、お助け紐を出しただけで、今回はスワミベルトさえ持ってこなかった。
和尚山鞍部に突きあげる右俣を分けて左俣に進んでからはボサと大岩ゴーロで歩みが遅くなり、ヤブを抜けるまでに時間がかかった。こんなところにも体力の衰えがあらわれていることを感じる。
一気に展望が開け、安達太良山と奥に和尚山をみわたす。ゆったりとした山容で、山頂の登山者がみえる。あちらからも私たちがみえるのかしら、なんて言いながら船明神山方向の鞍部に乗り上げる。
すぐに沼の平の恐ろしげな景観が飛び込んでくる。風も出てきた。赤茶けてざれた稜線は船明神山まで続き、そのうえ風にあおられあまり気持ちがよくない。休むよりも早く樹林帯に入りたくて先へ進む。
覚悟はしていたけれど、長い下山路だった。おまけに暑さでバテてしまい足取りが重かった。やっと石筵登山口分岐まできたところで母成峠へ下れることがわかり喜んだ。以前は通行困難なようなことが書いてあったはず。30分ほど歩く時間を短縮できた。
タクシーの運転手さんによると母成峠から船明神山に向けて防火帯があり、昔はその道を歩いて安達太良山までジダケやコシアブラを取りに行き何十キロも担いだとのこと。
最近はできるだけ負担の軽そうな山行を心がけているのに、終わってみればいつもギリギリ。と、ぼやきながらも、まだなんとか頑張れた。帰ったらご褒美に美味しいものを食べにいこう。というのが口癖になっている。
右に磐梯山、左奥が去年登った川桁山
登山口8:50ー銚子ヶ滝往復ー渡渉点10:00/11:00ー大滝上12:30ー1210m幕営地14:50//5:40ー奥の二俣8:10ー水枯れ地点10:00/10:30ー船明神山11:45ー登山道分岐13:50ー母成峠14:50