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2023.02.15
安達太良山 くろがね小屋
カテゴリー:雪山

2023年2月14-15日

安達太良山のくろがね小屋は建て替えのため3月いっぱいで営業休止だという。久しぶりに福島のyukiさんから連絡があり、共通の知人である山人さん夫妻が小屋閉めの前に泊まりに来るので私も来ないかとのお誘い。yukiさんはここ何年かはくろがね小屋で時々小屋番の手伝いをしているのであれこれと心強い。

2月中旬のある日、郡山駅から在来線に乗り換え、同じ電車に乗っているはずの山人&モコモコさんをさがす。とても久しぶりの再会なのだけれど、あまり時間の隔たりを感じない。それは五百川駅に迎えにきてくれたyukiさんとも同じこと。そういえば前回くろがね小屋に泊まった時も同じ顔ぶれだった。それぞれの山行スタイルは違うのだけれど、どこか共通するところがあるのだと思う。

あだたら高原スキー場から歩き始めたときは青空もみられたが、勢至平に近づくとガスと強風に煽られる。これはいつもの冬の安達太良山とのこと。小屋には一番乗りで到着。一見建て替えが必要なほど老朽化しているとは思えない雰囲気のいい山小屋だ。若い小屋番さんの翔さんにご挨拶。その後は昼食と夕食すべてyukiさんと翔さんのおもてなしを受け、食べては温泉に浸かりの繰り返し。その間に彼らは他のお客さんの対応や食事の支度もしている。わたしはぼっーと眺めているだけ。

直前にNHKの「ドキュメント72時間」という番組でくろがね小屋の72時間が放映されたのだが、なんだか番組の続きを見ているようだった。ひっきりなしに宿泊問い合わせの電話が鳴るが、もう平日もふくめ3月末まで満室だという。何を話したかあまり思い出せないほど取り止めのないおしゃべりが消灯時間を過ぎても続いた。私はめったに人に会うことがない山が多いけれど、yukiさんや山人もこもこさん達とはこんな風にご縁があることを振り返ることが楽しかった。その上今回は、見た目は愛嬌のある漫画のキャラクターのようながら話すとおじさん(?)みたいな愉快な翔さんが加わり、さらにはなしの面白さに拍車がかかった(ような気がした)。

 

 

翌日も風雪模様で、宿泊者はみな安達太良山には登らずに下山した。私たちもほんの少しだけ掃除の手伝いをして帰り支度。最後に小屋の入り口で手を振って見送ってくれた翔さんと、もうじき解体されるくろがね小屋をカメラにおさめた。(クリックして拡大して見てください)