ブナの沢旅ブナの沢旅
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2022.11.01
俎倉山〜金石ガ鳥屋山
カテゴリー:備忘録

2022年11月1日

吉尾峠を往復した後、布沢分校に宿をとった。教室が部屋になっているので一部屋がとても広く三室のみ。昨年は音楽室だったが今年は理科室に案内された。なんと小ぐまの剥製が置かれており今年は小ぐまに縁があるなと思う。

翌日は朝食前に松坂峠の癒しの森を散策。森に入るとゆったりとしたブナ林が広がる散策路が整備されている。アクセスもいいので積雪期のシューハイキングによさそうだ。

 

ゆっくりと朝食をとって布沢に近い金石ガ鳥屋山と俎倉山へ向かう。只見まで北上してまだ登っていない「只見四名山」とうたわれている蒲生岳と要害山という案もあったのだが、今回はとことんお手軽山行と割り切り、帰路が容易な近場の山に決めた。会津百名山だし、いいんじゃないと。金石ガ鳥屋山は山名が示すように、鉱山があり、そこで生活する人々が食用にツグミやスズメを獲っていた山だという。

山頂に電波塔があり、管理のための車道が上まで通じているらしい。。。くらいな情報だけの気軽なハイキング。高曇りなので前日のような紅葉の輝きは期待できなかったものの、さすがに南会津の山。全山紅葉が美しい。どこまで車が入れるのか不明なため日宮沢観音分岐上の路肩広場から歩き始める。

ずっと林道を道なりに登っても金石ガ鳥屋山登山口の標識などなく、気がついたら俎倉山頂まで登ってしまった。山頂にはテレビ局合同の立派な電波塔とアンテナが立っていて、何人かの人が管理作業を行なっていた。山頂からは文字通り360度の展望で、前回登った会津朝日岳、手前に城郭朝日山の尾根、奥に丸山岳から会津駒、燧ヶ岳、毛猛山地、浅草岳から守門、烏帽子や御神楽岳はじめ会越の山々、飯豊山地から磐梯山、那須連峰から栃木県境の山々、きりなくみんな見渡せる。1000mに満たない小さな山なのに展望のよさに驚いてしまう。きっと積雪期の晴れた日の展望はもっと目を見張るようだろうなと思う。

金石ガ鳥屋山の登口について作業をしていたベテラン風の方に聞くと、以前あった施設をすべて俎倉山に移したため今は整備をしておらず登山道がどうなっているか最近は行っていないのでわからないとのこと。入口を教えてもらうと、確かに気をつけてみればテープがあった。

俎倉山頂で展望を満喫したため金石ガ鳥屋山はパスしたくなったが一応入口を確認して山頂手前のポコまで登ってみた。確かに刈払いなどなくヤブっぽい。おまけに山頂の展望も全方位ではないらしいため、あっさりと引き返すことにした。こだわりがなくなると、とことんイージーになるものだ。

これですんなり下山すればどうということもなかったのだが。。。登山道を下っていくと下からガヤガヤと声が聞こえたのでてっきり何人かのハイカーが話しながら登ってきたと思った。けれどしばらくするとよりはっきりと聞こえるようになり、それはグォーヴォーという動物の唸り声だった。ハッと気づき、クマだぁーと仲間に声をかけ、笛を大きく鳴らしながら坂道を引き返した。

ちょうど道がUターンするあたりのヤブがガサガサ揺れ、中からグォーヴォーと威嚇するような声が続いた。熊の声を聞くのは初めてだった。必死でベルと笛を大きく鳴らし様子を見ているうちに物音がしなくなった。まだ安心できず、しばらく様子を見ることに。10分ほどして大丈夫かなと、こわごわ坂道を下り、あとは一目散に駆けおりた。そういえば、山頂で金石ガ戸屋山へ行くといったらクマに気をつけるように言われた。

ヤブにいたクマは何かの気配を感じて警戒の威嚇音を発したのだろう。それで笛やベルをはっきりと鳴らしてこちらの存在を知らせたら逃げていったのかもしれない。威嚇音は恐ろしかったけれど、クマも怖かったのかなと思う。決してヤブから飛び出すことはなかったが、場合によっては危なかったと思う。なんだか最近はクマとの遭遇が多く、今年は今回姿こそ見なかったが、これで3回目だ。もし登りで遭遇したら撤退していただろう。

こんなエピソードが加わった中途半端な金石ガ鳥屋山だが、できれば、途中にきれいなナメが続くという反対側の沢からアプローチしてみたいと性懲りも無く思いながら帰途についた。

 

 

 

 

 

 

(中央のヤブ左端辺りでクマの威嚇にあった)