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2019.11.07
大谷川ヤキバ沢〜鳴虫山
カテゴリー:備忘録

2019年11月6日

今や日本といわず世界の観光地、日光。これまでは足尾の玄関口的な利用しかしてこなかったのですが、はじめて、日光駅から登れる山に沢からたどってみました。江戸時代にとあるやんごとなき親王が選んだ「日光八景」の一つに鳴虫山の「鳴虫紅楓」があるということを知ったからです。

また鳴虫山はかつての日光修験道、夏峯のルートでもあり、宿場も置かれていて祠や古い名称が残っています。にわか興味なのでほんのさわりだけですが、掘り下げると面白そうな歴史を秘めた山がたくさんありそうです。手元にある「日光修験三峯五禅頂の道」という力作はほとんど積ん読状態ですが、今回鳴虫山という小さな裏山に行っただけで、修験道の山々に俄然興味がわいてきたのでした。

そこでヤキバ沢です。昔墓地の焼場があったことに由来する名称とのこと。鳴虫山前衛のいかにも修験道を思わせる合峯に突き上げ、素麺滝と餅洗滝という、これまた興味をそそる滝をもつ短い沢です。

入渓するには大谷川沿いにある慈雲寺に入り、景勝地・憾満ヶ淵やならび地蔵の観光名所を通ります。最初から興味津々ですが、いざお目当のヤキバ沢入渓となるとなんだか冴えない溪相です。期待もそれほどないので淡々と進むとすぐにハイライトの連瀑帯、素麺滝です。どれも簡単に登れてとっても楽しいところです。

 

 

 

二俣を過ぎるとすぐにもう一つの滝、餅洗滝もあらわれますが、こちらは足場が外傾していてちょっと緊張しながら直登します。するともうなにもありません。なぜか小さな石積み堰堤が何箇所かでてくる程度。餅洗滝の由来は鳥を捕獲するための「鳥餅」を洗ったといわれるくらいなので、昔から利用されてきたのでしょう。枝沢の源頭は修験者の宿場の水場にもなっていたとのことです。

全体に荒れた印象は否めませんが、ハイライトの滝は綺麗な状態で幸いでした。もともとは岩盤の発達した綺麗な沢だったと思われる形跡は随所にみられナメもあります。詰めは藪もなく容易にかつての修験道尾根に乗り上げて合峯へ。ここで今の登山道に合流して鳴虫山へ向かいました。

 

 

山によって紅葉もまちまちです。「鳴虫紅楓」というほどの紅葉ではないもののそれなりの雰囲気がありました。鳴虫山は春のツツジやヤシオの季節にハイカーが多いようです。今は誰もいない静かな山頂でしばらく休み、しみじみとこんな山歩きもわるくないな〜と思いながら山頂をあとにしました。

 

 

慈雲寺駐車場8:40ー鳴虫山12:50/13:30ー東武日光駅15:10