ブナの沢旅ブナの沢旅
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2018.12.20
八溝山
カテゴリー:山歩き

2018年12月20日

いよいよの雪山始めはテント泊を予定していたが、初日の予報が悪くなったため日和って日帰りに変更した。けれどせっかくとった日程だ。天気が良さそうな山を物色して行きがけの駄賃山行とした。茨城県の山は初めてだ。八溝山は茨城県で一番高い山らしい。

調べるとなんと山頂近くまで車道が通っている。そういう山は丹沢にもあったので驚くことはない。ちゃんと自然林に覆われた登山道もある。いくつかコースがあったが、移動距離が長いので一番手軽なコースとした。このような時でないと多分選ばない山だと思うが、このような時があっていくチャンスができた山だ。なにしろ初めての茨城県の山というだけで興味がわいた。

新白河駅から地図をみると直線距離では近いのだが、かなり回り道しないとたどり着けない。選ぶ山を間違えたかなとも思ったが、運転しない私はドライブを楽しもうなどと呑気にかまえる。2時間ほど里山の沿道を走り、旧参道の登山口へ。山頂へは標高差200mほどだ。

小さな周遊コースで、行きは日輪寺経由とする。一度登山道に入れば近くに車道があることなど気にならず、思ったよりも自然林の道だ。一旦沢に下ると最近まで使われていたと思われるワサビ田が二箇所。興味がてらワサビ田に入ってみると、まだ細々とワサビが根を張り葉を広げていた。試しに根を引っこ抜いてみるとベビーだけれどちゃんとワサビだ。ほんのりワサビの香りがした。

沢を離れて登って行くと杉の巨木が並び、いかにも参道だ。すぐに寺の境内となる。日輪寺の由来を読むと、なんと1300年前に開山したとある。寺の前には大きな駐車場があるので、折り折りには参拝客で賑わうのだろう。登山道は寺の裏手から伸びており、次第にブナやミズナラなどの自然林となり足元の笹原と相まっていい雰囲気だ。新緑や紅葉の時はきっときれいだろうと想像される。

山頂近くで車道に乗り上げ、鳥居をくぐって階段を上ると山頂神社だ。コンクリート製の天守閣もどきの展望台があり中に入ってみる。かつては有料だったのか、入り口にチケット売り場のような窓があった。曇りがちで展望抜群とはいかなかったが、ぐるりと360度の展望が楽しめるようになっている。富士山や那須岳、筑波山などが見えるとの解説。阿武隈山地の山並みが近いが、いかんせん情報不足だった。

山頂に降り注いだ雨が多くの水流溝を落としていることが八溝山という山名の由来であることをしった。そのため八溝川の湧水群は日本百名選にエントリーしているとのこと。山頂からはその湧水群巡りをしながら登山口に降りるつもりだったので、楽しみにした。

楽しみにしたのだが、八溝湧水群はどれも涸れていた。徳川光圀が命名したという「五水」はいずれも立派なしつらえではあったがわずかに「金性水」で雫が滴り落ちているだけという侘しさ。季節のせいなのかもしれない。

こんな風に書くとつまらない山のように聞こえるかもしれないが、全体の印象は悪くなかった。いつか季節を変えて来てみたいと思わせる雰囲気があった。湧水群はがっかりだったが、予定していなかった妙見菩薩の標識に興味を惹かれて寄り道してみる。すると途中に四方に枝をのばした千手観音ばりのブナの巨木。近くの「ブナ太郎」が最近の台風で倒壊したというので、おそらく茨城一のブナではないかなどと勝手に想像して満足する。

と、まあこんな風に初めての八溝山をさらっと楽しみ、つぎの目的地である南会津は大内宿の小野岳に向かった。

 

 

 

(コースタイム1時間30分あまりのところを3時間ほどで周回)