ブナの沢旅ブナの沢旅
▲トップページへ
2018.09.28
中川川東沢ヤビキ沢
カテゴリー:

2018年9月28日

予定していた東北八幡平の沢旅だったが、台風と秋雨前線による悪天のため延期した。どこへもいかないのもつまらないし、前回の山行から2週間あいたので、急遽手軽に行けるヤビキ沢へ。最近は困った時の丹沢頼みで、あたらしい楽しみ方を見つけようとしている感がある。

ヤビキ沢は2011年の夏以来だが、あの時も東北の沢が中止となった代替案だった。その上途中で雨に降られ、大滝の二俣から沢を戻った。その後下界ではゲリラ豪雨に落雷報道。短くてきれいなナメよりも、大変な天候にみまわれた記憶だけが残った沢だった。

そんなわけで、7年前に途中撤退したヤビキ沢を最後まで詰めてブナの尾根を歩こうとなった。夏はいつも賑わっていたキャンプ場は台風予報のためかひっそりとしていた。

つつじ新道で早くも下山の年配ハイカーに出会うが、ゴーラ沢が増水して渡渉できずに戻ってきたとのこと。靴を脱いでまで渡ろうとはしなかったらしい。今回は出合から直接沢にはいるつもりだったので、早速沢靴にはきかえジャブジャブ渡る。最初の堰堤を右から越えるが降り口を間違えたようで最後は急斜面となってしまった。さらに二つの堰堤を左から越えると前回入渓した地点となる。

しばらくは大岩ゴーロだが、様子は承知しているので淡々と進む。最初のナメがあらわれたところで、「ナメは短し♪〜恋せよ〜乙女♪〜」の鼻歌交じり。遡行する人たちは誰でもここぞとばかり写真大会になるところだ。ナメはすぐにゴーロに埋まり、つぎにもう少し長いナメとなってハイライトを迎える。水量が多いのできれいさを増している。

ナメが先細ってふたたびゴーロになると前方に2段10m滝が見えてくる。前回引き返した所だ。右岸手前のガレ沢から巻いて沢に降りる。滝上からはあまり期待はしていなかったが、数メートルほどの幅広滝や壁状滝がつづいている。

 

 

次第に側壁がたってきて涸棚をいくつも越えていく。どれも難しいものはないが、息つく暇のない急登で体力を消耗する。1100mの二俣は左へ進む。さらに傾斜がきつくなるが岩棚なので泥壁状よりは登りやすい。その上の三俣を右に登って行くと岩棚から浮石の多い斜面となる。稜線が見えてきた所で浮石の沢筋を離れブナ林の斜面にのる。うまい具合に獣道が錯綜しており適当にひろいながら、テシロの頭の古い標識のある登山道にでた。

ヤレヤレだったが、この涸棚登り、クライミングというほどの楽しさはなくキツイだけなので、もう来ることはないだろうというのが率直な感想。以前丹沢バリエーションを楽しむ人たちがそうしていたように、10m2段滝から右俣との中間尾根を登った方がいいのかもしれない。

登山道を檜洞方面に進む。ブナ林の雰囲気がいいので何度も歩いている道だ。いつの間にか秋の気配が漂っている。つつじ新道分岐に着く頃には山頂に立ち寄ろうという気もなくなり、そのまま下山する。

東沢を渡渉して汚れた沢靴をあらったりしていると予定していたバスに間に合わないことがわかった。つぎのバスにしようと、のんびり休んでひっそりと静まり返った西丹沢ビジターセンターにもどった。

 

ゴーラ沢出合10:00ー990m二俣11:10ー登山道13:30ーゴーラ沢出合15:30

保存保存

保存保存

保存保存

保存保存