2024年5月19日
前日に登った志津倉山だけで帰るのはもったいないと、翌日は郡山駅に戻る途中にある川桁山に行ってみることにした。以前「行きがけの駄賃の山」という明治の岳人の言葉を拝借したことがあったが、今回は「帰りがけの駄賃の山」というところか。でも、こういう表現を自分が使うのは傲慢だと思う。(ならば言わなければいいのに、ついちょっと本音がでてしまう。。)会津百名山の山であり、麓から見える姿はどっしりと大きい。
猪苗代湖畔で気持ちのいい朝を迎え東屋で朝食を取って川桁駅近くの観音寺へ向かう。寺の広場に駐車して林道を進む。川桁山は林道の花々がセールスポイントのようで、連休後半からしばらくの間は花目当てのハイカーが多く入っている。花の盛りは終えたのでやってくるハイカーは少なく静かな山だった。盛りは終えたとは言えもともと花に対する要求度はそれほど高くないので十分に名残を楽しみながら登山口へ。往復するならば登山口まで車で入ることができる。
登山口からは沢沿いの山道となる。ニリンソウが今でもたくさん咲いていた。次第に急斜面となって天狗角力取山鞍部の細尾根にのる。少し降ると再び急斜面となって山頂の南尾根にいたる。ここから山頂までは緩やかな尾根道で和尚山から安達太良山、箕輪山の展望がえられる。山頂は樹林に囲まれた小さな平地で猪苗代湖が少し見えるくらいで展望はない。
川桁駅から歩いてきたという若者が休んでいたので言葉を交わす。それぞれ他県から来ているので互いにどうして(こんな地味な)川桁山に来たのかをたずね合う。私たちは福島のブナの山を訪ね歩いていると。彼は大方知られた山は行き尽くしたので選んだとのこと。ひとそれぞれで面白いなあと思う。
帰路はガイド本には出ていないけれどよく歩かれているらしい南西尾根からリステルスキー場に降りる周回コース。緩やかな歩きやすい道でずっとブナ林が続いていた。川桁山のブナは志津倉山に比べたら都会のブナの感じがした。ちょっとおとなしい端正な雰囲気のブナ林とでもいえるかな。安達太良の箕輪山のブナ林と似ていると思った。
それにしてもリステルスキー場って地図で見るとそれほど大きなスキー場ではないのに恐ろしく立派な高層ホテルが立っている。猪苗代湖畔も立派な施設が多い観光地だった。同じ福島県でも会津は立ち位置が随分違うということを改めて感じながら帰路に着いた。
安達太良連峰が端から端まで
じみ〜な山頂
磐梯山がかっこいい
観音寺広場7:10ー登山口8:30ー山頂10:30/11:00ー駐車場13:10