ブナの沢旅ブナの沢旅
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2022.09.01
西沢本棚沢
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2022年8月29日

家でもジムでもトレーニングは好きでないのだけれど山をつづける体力維持には欠かせない。だからできるだけほぼ毎週、近くでも遠くでも、沢でもハイキングでも、どこかしらに行くことにしている。それが私のトレーニングだと思ってるから。だから時には「行きたい」よりも「行かなくちゃ」という気持ちになったりもする。

ということで悪天の隙間をみて西丹沢の大滝見物を兼ねた沢歩き。先週の米子沢がけっこうハードだったので今回は標高差も行動時間もほぼ半分にして夕方からの雨予報に備えることにした。西沢本棚沢は落差70mといわれる本棚を巻けば穏やかな沢となる。本棚登攀の記録もあるがどれを見ても苦戦していて快適な登攀とはいかないようだ。けれど本棚までは遊歩道もありハイカーが見物に来ることもできる場所にある。

本棚は2回目だけれどやはりそのスケール感に感動する。隣の涸棚も水が流れていて見応えがある。滝下で遊んだりして滝見物を楽しんでから右岸尾根に取り付いて本棚とその上の登れない滝二つを一気に高巻く。そうすると途端に穏やかな渓相となり、ここからが私たちのように万年初級者でも楽しめる沢となる。

すぐにあらわれる8m滝も右岸から巻くとしばらくゴーロとなる。こんなに長かったかなと思う頃ようやくいい感じの渓相になりナメ滝がつづき本棚沢は沢ハイキングとして本領を発揮する。気持ちよく進み登れる6m滝へ。右壁から越えるとつづいて左右の壁から水が流れ落ちる湧水帯となる。滝の岩はここだけ赤味を帯びていてきれいだ。右側の滝に取り付いてからトラバースして滝上へ。

短い沢なので見所は以上。あとはナメ滝や小滝などがポツンポツンとある程度で苔に覆われた大岩ゴーロの源頭部へとつづく。最後は地図にはあらわれない三俣で一番傾斜の緩い真ん中を登っていくと緑の絨毯を踏むような日本庭園風の雰囲気となる。そのまま詰めると最後はザレた壁になるので適当に左の尾根に上がる。本棚沢と下棚沢の中間尾根だ。うっすらと踏み跡がある尾根を上がると畦ヶ丸の登山道にでた。あたりはブナの原生林でとても雰囲気がいい。

靴を履き替えゆったりと休憩。畦ヶ丸が近いがマスキ嵐沢の時に登ったので今回はそのまま登山道を下る。西丹沢ビジターセンターは閑散としておりバスの乗客も私たち含めて3人だけ。シーズン中でこんなこともめずらしい。谷峨駅でおりたら雨が降り出した。予報通りだ。こんな天候不順な時に時折陽もさす沢歩きができてよかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

西丹沢ビジターセンター9:00ー大棚10:00/10:20ー登山道12:50/13:20ービジターセンター15:30