ブナの沢旅ブナの沢旅
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2022.05.04
奥多摩 鶴川赤沢
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2022年5月4日

連休の山行は、のっけから核心を突破できずに流してしまった。といってもどこかの山に行って撤退したわけではない。すでに何度か記録にも書いているけれど、最近は計画を立てて出発するまでが一大事なのだ。5月の連休は残雪期の山歩きで雪山を締めるという固定観念に縛られ、計画を立てようと思いながら気持ちがまとまらなかった。やりたいこととできることに乖離があった。しまいには気が重くなる始末。

そんなわけで、考え方を変えてみた。私たちは年中連休なのだし麓はすっかり沢シーズン。沢でも山でも、ちょこっと日帰りハイキングだって楽しい。これからはだんだんそうした比重が高くなっていくだろう。それぞれの世代での楽しみ方があるのだから以前の自分達にこだわることはない。とかなんとか言い訳がましい前書きとなったが、早々と足慣らしに行った沢が気持ちよかったので、沢シーズンに切り替えることにした。

今の時期は新緑が沢に華をそえる。世附川の短い沢を一泊で4本遡下降することにきめたが、直前のことで数カ所あたってもレンタカーの手配がつかなかった。アクセスは車がないと林道歩きが長すぎて現実的でないため延期する。仕切り直して電車とバスで行ける日帰りの沢に縮小。先月は二回続けて勝手知ったる沢だったので、せめて未知の沢にしようと物色した挙句にようやく決まったのだった。あ〜あ、疲れた。

鶴川赤沢は昨年のヤマレコで初めて知った沢だ。その後沢教室で紹介され興味を持った。上野原駅からバスに揺られ降りた停留所がほとんど赤沢出合だった。入口は人家がありパッとしないがすぐに幸先を予感させる2段5m滝があらわれ楽しく登る。頭上に給水施設があらわれるが、そこを過ぎると登れる小滝やナメ、ナメ滝が源頭近くまで続く。大きな滝(といっても2段8-9m)が二つありメリハリもある。川原がなく沢幅も狭くて両岸は急斜面で落ち葉に覆われているため渓相はイマイチという印象だが見上げれば新緑がまばゆい。

荒れているとまでは言わないが、倒木もそこそこありあまりきれいでもない。このあたりはきれいな沢にこだわりがある個人的な感想にすぎない。滝登りは難しすぎず、時には簡単すぎずで今の私にはちょうどいい塩梅。大きな滝はちょっと頑張れば登れそうという印象ながら頑張ることもないと巻いた。もう頑張らない。

詰めは急斜面だが、沢では普通の程度で四つん這いになって這い上がる。チェーンスパイク無しでも大丈夫だった。登山道に詰めて靴を履きかえ坪山山頂へ。小さな山だがお花の山として知られているらしく、何組かのハイカーとすれ違った。小さな山頂で正面に三頭山と緩やかにのびる笹尾根を望む。

下りの西ルートは岩交じりの細尾根でイワカガミが沢山咲いていたのが意外だった。御前山がカタクリの群生で知られているらしいが実際にはそれほどでもなかったので、坪山のイワカガミもそんなもんだろうと思っていたからだ。ヒカゲツツジはもう終わっていたのか見なかった。下ったところはバス停。バス停から入渓して別のバス停に下山なので車よりも便利だ。

まあまあ楽しかったけど、私の沢基準は滝登りの面白さよりは渓相のよさにあるので、う〜んどうかなというのが率直な感想。でも概ね好評価のようなので、一度はトライしてもいいかと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八ツ田バス停9:45ー赤沢出合9:50/10:15ー登山道13:10/13:40ー坪山13:50/14:15ー御岳神社バス停15:20