ブナの沢旅ブナの沢旅
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2021.12.06
南房総 富山〜御殿山〜伊予ヶ岳
カテゴリー:ハイキング

2021年12月3日

南房総で初冬の陽だまりハイキング。富山三山といわれる南房総山地の代表的な低山三座を巡ってきた。三山ともに同じ県道沿いに登山口があるため、車を利用すれば無理なく三座巡りができる。双耳峰の富山が代表格のようで、富山、御殿山、伊予ヶ岳とあわせ富山三山として親しまれているらしい。

最初に登った富山は山自体よりも、麓の登山口にある「伏姫籠穴」が興味深く、江戸文学の傑作といわれる『南総里見八犬伝』の「聖地」であることを知ったことが一番の収穫だった。そこでにわか見聞ながら簡単に、「聖地」たる所以を雑記帳に書き留めた。二座目の御殿山も(よくある)伝説を持つ山らしく、日本武尊が東征し安房地方を平定したおりに、平定地を一望できるこの地を根城としたことから御殿山と呼ばれたと言い伝えられているとのこと。たしかに山頂からの展望はよく、富山三山の富山と伊予ヶ岳が並んで見えた。

最後は伊予ヶ岳。千葉で唯一山名に「岳」がつく山で、山頂直下は岩壁の急登となる。途中までは散歩道のようだが、山頂間近にいたると変貌する。標識には「ハイキングコースはここまで」とあり、安易に取り付かないよう注意を促している。ずっとロープが張られているので慎重に登れば問題ないが、予想以上に岩場が続き標高差数十メートルほどで5ピッチもあった。山頂の先端は幅の狭い岩場となる。鎖で囲ってあるので先端まで行けるのだが、ガードがあっても足がすくんでしまった。侮れない低山の伊予ヶ岳。下りも冷や汗をかきながら岩場をやり過ごし、御殿山や富山を展望しながら気持ちの良いひだまりハイキングを終えた。