ブナの沢旅ブナの沢旅
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2020.01.23
白毛門(中退)
カテゴリー:雪山

2020年1月22日

12月中旬に会津駒で雪山始めをしてからはや一ヶ月。あれ以来雪山には行けていない。檜洞丸でちょっと雪山歩きをしたことが虫起こしになったのか、好天予報で急遽3日とあけずに白毛門へ向かった。谷川岳へ行けばトレースありで楽に山頂と好展望が約束されているのはわかっているのだが、今回はうんと雪にまみれてラッセルしたいということで、人出の少ない白毛門へ。朝発日帰り公共の交通機関となると行き先が限られる。

人出 が少ないどころかバスを降りると広い駐車場はまっさらな新雪におおわれていた。さっそくシューをはいて出発。例の恐怖の橋はもともとの積雪が少ないせいか新雪20cmほどで楽々通過。そのあとは適度のラッセルで尾根に乗り上げるところまではよかったが、もともと雪が少ないところの新雪で岩混じりの急登となる。蹴り込むと柔雪が剥がれて崩れ、なかなか進まない。
そこで1000mを越えたあたりでアイゼンに履き替えるが、今度は潜ってなかなか進まない。最初から山頂は論外としても、せめて松の木沢の頭までという期待も薄れ、帰りのバスの時間から逆算して2時まで行けるところとした。当初の期待通りの雪まみれラッセルだ。こうなると私たちはホントに無力だけれど、最初からラッセルした白毛門は初めてだった。いつも楽をしていて、こんなものだと思っていた。そういえば何年か前、一人で登って途中で4人パーティに追いついたところ、朝5時からラッセルしてきたと言われたことを思い出した。私の出発はいつも9時なのだ。。そう思えば今回は軽い方なのだろう。
2人で頻繁に交代しながら無心に登った。まだ雪庇も育っておらずデコボコの痩せ尾根だ。時々見える山頂と稜線はちっとも近づかない。時間切れの2時まで5時間で高度計はわずか1320m。ここで撤退を決めた。どのみち無理だからもっとはやく諦めようかとも思ったが、あとで悔いを残したくなかったのでぎりぎり粘り、気持ちは爽やかだ。テルモスのコーヒーとお菓子でゆっくりする。
さあ帰ろうと腰をあげ、自分たちのトレースをたどれば下りは早い。貴重な晴れの1日ながら、この日白毛門に入ったのは私たちだけだった。

 

 

 

 

土合橋バス停8:50ー1320m14:00/14:20ーバス停15:50