ブナの沢旅ブナの沢旅
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2010.10.24
発知川鹿俣沢
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2010年10月24日

 

今回は記録がまったくない鹿俣沢へ行ってきました。いつもは人の記録を参考に、「いいとこ取り」を心がけているのですが、最近時々沢にお付き合いしてもらっているkukenさんの雪山プロジェクトの偵察山行に同行することになったのです。

予定された長いコースを見て、日帰りではかなり厳しそうだと思いましたが、未知の沢なので予想がつきません。でも、たまにはこんな山行も面白そうだし、ダメなら戻ればいいというお気楽な気持ちで沢に入りました。

やっぱりというか、林道から降り立った鹿俣沢は最初から源頭部の様相(笑)です。けれどうまく全コースを歩いて周遊できれば充実した山行になるはず。あたりの広葉樹も色づき始め、雰囲気はいい感じです。

しばらく淡々とゴーロを進むとようやく沢らしくなり、ほとんどゼロから出発した好感度がどんどん高まって行きました。滝らしい滝は皆無ですが、たくさん出てくる小さな淵には必ずイワナがいるのです。飯豊の沢でもこんなにたくさんイワナは見たことがないと、kukenさんは驚いていました。

高度を上げるにつれ、ナメが多くなり、鹿俣山から剣ケ峰に続く稜線が見渡せるようになります。kukenさんのお目当ては獅子ケ鼻山直下のギャップ偵察です。西峰から派生する尾根の鬼岩も間近となりました。

あたりの景色も開け、1600mまでは順調に進んだのですが、早くも沢が藪に消え始めます。しばらく様子を見ようと藪をこいだのですが、この調子では途中で時間切れ必須です。あっさりとここで引き返すことにしました。以前川場谷を遡行したとき、武尊山と剣ケ峰の中間に抜けるまでに2時間近くネマガリ竹の密藪を空中遊泳したことがあります。このあたりの藪は手強いようです。

万一に備え、ギアのフル装備でずしりと重いザックを背負ったkukenさんは目的を果たせずに残念だったでしょうが、どんな沢でも美しい自然があれば私は幸福感を得られるので得な性格かもしれません。沢の下降のときの方が紅葉はきれいに見えることもわかりました。そして林道に上がる途中、大量のヒラタケを発見。喜び勇んで自然の恵みを収穫すると大きなビニール袋一杯となり、予想外のお土産となりました。

最近は山へ行くと帰宅が遅くなりヒンシュク気味だったのですが、早めに下山して上毛高原駅まで送ってもらったため、6時過ぎには帰宅。家族団らんで、さっそく収穫したヒラタケづくしの美味しい夕食をとることができ、我が家はとてもハッピー。はからずも、それが何よりの山行となりました。(kuken、ako)

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林道入口6:10-入渓7:10-1440m二俣9:25/9:45-1610m10:50-林道入口14:30