ブナの沢旅ブナの沢旅
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2008.02.24
市原新道~蛭ケ岳~白馬尾根
カテゴリー:雪山

2008年2月24日

 

今年の丹沢は十年ぶりの大雪。数日前に朝日新聞に今年も丹沢山塊に白馬が現れたという写真を見て、急にまだ行ったことのない蛭ヶ岳に行ってみたくなった。

ブナ林が美しいという市原新道から登り、蛭が岳の眺望を楽しんで白馬尾根の気持ちのいい雪原を下ろうという、いつもながら欲張った計画だ。雪の状態によっては途中で引き返すことも想定したが、トレースに助けられ、予想以上にすばらしいコースを堪能することができた。

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本厚木から丹沢観光センターに向かうが、一部路面凍結のため手前の三日月橋で車を止めて歩く羽目に・・・車の手配が甘かった。魚止橋からショートカットで林道に上がり、アイゼンをつけてまずは雷平へ向かう。

私たち以外に二組。慣れていそうな単独のおじさんに、「蛭ヶ岳は初めてですけどこの雪でたどりつけるでしょうかねぇ」などと話をすると「えっ、初めてって、夏は来たことあるんでしょ」と驚かれてしまう。心配させてはいけないと思い、ありますよと嘘をついてしまった。

市原新道の入り口が見つけられるか心配だったが、踏み跡もテープもあって迷わずにすんだ。丸太橋を渡り尾根を登っていくが、初めはかなりの急登だ。植林帯を抜けると気持ちのいい自然林となり、雪は深いが雪道ができていて快適だ。

急に展望が開けたところに出ると宮ヶ瀬湖や丹沢三峰が見渡せる。多くの人はこのあたりから先に登っていないようで、急に踏み跡が少なくなり、歩きづらくなる。けれど、大きなブナがあらわれ、1300mを越えると素敵なブナ林となって感激。尾根も広く緩やかでとてもいい感じだが、風が強い。

しだいに雪がさらさらとなってラッセル状態になったので、アイゼンをワカンにかえる。丹沢でワカンを使うとは今まで思わなかったが、雪山気分が味わえて楽しい。写真で見ていた遭難碑が雪に埋もれていて、思わず踏みそうになってしまう。先頭を交代し、最後の急斜面を滑りながら登っていくと小屋が見えてきた。でも見えてからがすごっく長く感じた。

1時過ぎにようやく山頂に到着。最初は無理かもしれないと思ったが、小屋番の人がよくきたねぇ~と迎えてくれたのがうれしかった。風もおさまり、すばらしい展望だ。

さっそくここでしか手に入らない、北丹沢のガイドブックを買い求めたところ、小屋の中でご飯を食べなさいと休憩させてくれた。ガイドブックは去年改定したばかりだという。

山頂を去りがたく、のんびりしてしまう。2時近くにようやく出発し鬼ヶ岩に向かう。快適な稜線漫歩だ。鬼ヶ岩の鎖場は雪に埋もれていたが、頂上にはしっかりと三叉路の雪道がついていて、白馬尾根は相当歩かれているようだった。

快適に下っていくと白馬の雪形に見える雪原に。思わず歓声を上げるくらい素敵で気持ちのいいところだったので、ねっころがったりしてしばし休憩。三峰の稜線がさらに近くて迫力がある。尻セードしながら雪と戯れて 下っていくと植林帯となり、急斜面をさらにどんどん下っていくとすぐに雷平に降り立った。あとは来た道を淡々と歩いて暗くなる前に三日月橋に戻った。

三日月橋7:20ー魚止橋8:00ー雷平9:30ー市原新道尾根10:05ー蛭が岳13:05/14:00ー鬼が岩14:30ー白馬尾根雪原14:50ー雷平16:00ー魚止橋17:00ー三日月橋17:30