ブナの沢旅ブナの沢旅
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2019.11.16
大山 唐沢川
カテゴリー:山歩き

2019年11月16日

丹沢も低山はまだ紅葉が楽しめそうなので、まだ行ったことのない大山三峰にハイキングという話がでた。梅雨時には晴れていても傘をささないとヒルが降ってくるという記録を昔読んだことがあり敬遠していたが、さすがに晩秋となれば大丈夫だろう。でも鎖場もあるけっこう急斜面のアップダウンらしい。そんな山はザラにあるしいつもなら気にしないのに、今回は気楽に山歩きしたいという気分。さっそくいつもの土壇場での変更虫がうずきだし、それならば三峰山の下を流れる唐沢川でゆるふわ沢ハイキングをしようということになったのだった。

沢靴だけ持ち、あとはいつものハイキング装備。本厚木からバスで煤ヶ谷で降りてまずは物見峠をめざす。ほぼ12年ぶりだ。2008年2月の大雪の時に大山北尾根から一の沢峠に下って物見峠まで林道を歩き、大雪でトレースのない急斜面のトラバース道をラッセルしながらやっとのことで煤ヶ谷のバス停にたどり着いた「楽しい思い出」の物見峠。あの頃はまだ雪も沢も始めたてで多少怖いもの知らずで楽しかった。今はかなり臆病になっているが、今はそれでいいと思っている。最近はすぐに回顧話にそれてしまう。。。

今年は紅葉が遅いようで物見峠あたりはまだこれからの様子。唐沢林道のトンネルの手前に下りてしばらくは林道をあるく。進行方向の北東面が開けていて景色がいい。林道下の物見沢は小滝が続いているようで興味をひく。もうすぐ入渓点の小唐沢橋というところで突然林道が消える。崩落ではなく、車道が泥と倒木の山で覆われ跡形も無くなっているのだ。唖然としながら数十メートルの崩壊地帯をくぐりぬける。(写真と説明は雑記帳へ)

小唐沢橋脇から唐沢川にそった踏み跡をたどり、堰堤の上の川原に降り立つ。日がさして穏やかな小川風情だ。思わぬハプニングがあったが、沢靴に履き替えていざ出発。すぐにちょっとしたゴルジュ風となり滝がつづく。まったく期待がなかったので得した気分になる。その後はおおむね穏やかなゴーロ沢となり、沢に入ったり沢ぞいの段丘に上がったりして進む。かつては道があったらしくプラスチックの標識が何箇所かみられた。赤テープも多く、これは沢に入らずに歩く人の渡渉点を示しているように見えた。

 

あまり標高を上げずに緩やかに蛇行しながら進む。その度にショートカットしながら行くと広場のような平坦地があらわれ石祠が祀られていた。見ると明治28年に地元関係者有志で協議して再建することに決めたと記されていた。台座は古いもので、その上の石祠を再建したらしい。祠に限らず炭焼跡があったり石積塀があったりと、かなり利用されてきた沢のようだ。

さらに進むとゴーロがナメに変わり、唐沢川を歩いた人が必ず写真を載せる「有名」なナメ小滝群がみえてきた。見所はここだけと思っていたので写真大会となる。色づき始めた周辺の山を背に日の当たる広河原でのんびりとおにぎりを頬張り、晩秋の沢ハイキングの幸せな気分に浸る。

 

 

 

古い堰堤が三つも続く。こんなところに何のためかと思いたくなる場所だ。そろそろ唐沢峠をめざして沢から離れる地点をさがす。テープとケルンがあったがあまり登りやすいようには見えなかった。巡視路があるらしいがわからない。もう少し進んで地図で等高線がゆるくなっているあたりから窪のような谷筋を登り登山道にでた。ハイカーが覗き込んでいるのがみえた。バカなことをやってると思ってみてるんだろうなあと思ってしまう。

不動尻から大山への登山道を歩くのは初めてだったが、とても雰囲気のいい尾根で紅葉も見頃だった。大山と周辺の山は太平洋側の南面からみると一帯が植林帯で味気なくもないが、北尾根東面は全て自然林なのがいい。紅葉の間から大山や麓の街並み、その先の海を時々眺めながら静かでゆったりとした尾根を気持ち良く登っていくが、見晴台からの尾根に合流するや多くのハイカーで賑やか過ぎるほど。素通りするように山頂を越え、これまたお初のイタツミ尾根を下ってヤビツ峠へおりる。1時間に一本のバスに間に合わせて最後は急いだ甲斐あり、出発直前のバスに飛び乗った。すでに満席だったが、なぜか仲間は若者に席を譲られた。これは喜んでいいものなのか、自分たちの年齢を客観的に突きつけられた気分でバスに揺られた。

 

 

 

煤ヶ谷バス停7:50ー物見峠9:20ー小唐沢橋10:20ー(唐沢川)ー尾根13:50ー大山15:00ーヤビツ峠15:50