ナルミズ沢に行ってはみたけれど・・・

天候に恵まれた先週の大型連休。みなさんは普段は行けない遠くの大きな沢などに繰り出したはずですが、わたしは一人で行きやすい谷川周辺の東黒沢からナルミズ沢を遡行し、下山路に馬蹄形縦走路の一部をたどってきました。

3年前にも単独遡行しているので気分的には楽でしたが、この歳になると3年の違いは大きいことを痛感させられました。もう同じコースは卒業、というか無理です。

東黒沢は相変わらずきれいでステキでした。近いのだからもっと手軽にきたいと思ったほど。一方のナルミズ沢ですけど、今回3度目のせいか、ハイライトしか記憶になかったせいか・・・率直に言うと、こんなにゴーロが多かったかなあ。水はきれいだし、のびやかではあるけれど、こんなもんかなぁ。(と、あまのじゃくな感想でスミマセン)

ナルミズ沢の良さは、やはり奥の二俣以降なんですね。翌日は気持ちのいい遡行でした。でも、例の大烏帽子山鞍部に詰める「天国への径」も、あれっ、短すぎー。最後に違う枝沢に入ってしまったかしら、なんて思ったほどでした。

ここからジャンクションピークをへて朝日岳から白毛門を下る登山道が、とっても長くて辛かったんです。やはり夏のブランクがきいているのでしょうか。3年前の自分の記録を読んで行ったのですが、緊張から解放され、下山路は辛くなかったなんて書いていて、辛かった記憶がないのです。

あまりの辛さに、途中でビバークしようか、でも水がない〜、ウツボギ沢に下れば水がとれる〜とか、あれこれ真剣に考えてしまいました。携帯で友人に連絡をとり、励ましてもらってなんとか明るいうちに無事下山したのでした。

いままで経験したことのない体力の激変。行動中にこんなことが起こるのだということ。完全に行動不能になる可能性もあるわけです。それが単独行動中に起きたらどうなるのか。。。いろいろと考えさせられました。

私は沢から山を始めたため、縦走というものをほとんどやったことがありません。だからこれからは沢だけでなくもっと山を歩きたいとと思っているのですが、今回のような経験をすると自信がなくなってしまいます。夏の間少し体を動かさなかっただけで、こんなに変わってしまうなんてと、なさけない。日頃の地道なトレーニングの必要性を感じました。

と、さんざんな山行メモになってしまいましたが、じつは自分への約束を果たした山行でもありました。4月の残雪期に白毛門から巻機山まで縦走したとき(今思えば、よくやったなあ〜)、ナルミズ沢源頭部のメローな斜面に引き寄せられ、夏にまた沢をたどってここに来ようと思ったのです。体を張って実現させました!(笑)

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コメント

  1. kazika より:

    ブナの沢旅様
    ご無沙汰しています。

    今回の沢旅は、反省が多いのではないでしょうか
    疲れと孤独を珍しく感じただけで、入渓しジャンクションピークに無事に出られ
    4月の巻機山縦走時の自分との約束も果たされた。
    素晴らしいと思います。

    この雑記帳には、2日にお邪魔しました。
    偶然にも3日に白毛門ー朝日岳の計画でした。
    雑記帳を読んで、ジャンクションピークの先を写し撮って来ようと思った次第です
    笠ヶ岳に詰め上げるウツボギ沢
    朝日岳の彼方を音を立てて流れる宝川、そしてジャンと越後烏帽子に詰め上げるナルミズ沢
    よくよく見て来ました。
    この周辺は、草紅葉と笹原がキラキラ輝き、とても美しい場所ですね。

    馬蹄形を2度テン泊装備で苦しい思いをしながら通過した時と違い
    余裕を持ってこの一帯を堪能して来ました。

    元気を出して歩いて下さい。

  2. akiko より:

    kazikaさん
    お久しぶりですね。お元気に山を歩いていますか。
    遡行を終えてからの縦走路がぜんぜん思うように歩けなくてめげてしまったのですが、それがブランクのための
    一時的な疲れか、年齢的にもう無理なのか。。。自信をなくしていたので、なんか元気づけてもらえると
    とても嬉しいです。ありがとうございます。

    3日に歩かれたのなら、紅葉はさらに進んできれいだったでしょう〜
    ジャンクションから朝日岳までのところはほんとに美しいですよね。
    大烏帽子まではヤブっぽいながらかつての登山道が残っているので、縦走して鞍部から少し下って
    ナルミズ沢の水がとれる所でテント泊なんていうのもいいなあ〜と思いました。

    ほんとは秋に馬蹄形縦走したいと思ってたのだけれど。。。kazikaさんも苦しかったのですか。。。
    最近山行の機会が減っているので、まずは歩くことですよね!

  3. やない かずこ より:

    こんにちわ・・・郡山の箭内です。私は、昭和26年生まれ。自分の山に対するモチベーションの低下と、体力気力の低下を実感中。もう残り少ない山の時間・・・思い切って、シルバーウイークは、蓮華温泉から朝日小屋、栂海新道を下山して、親不知まで歩きました。きついだろうと覚悟して出かけたのですが、意外にすんなり歩けてしまい、自分に自信をとりもどした山歩きになりました。
    でも、でも、事故など起こして、いい歳して・・・なんて、笑われたくないなあ~と、思います。自重しなくちゃ!!!
    今回の縦走では、意識的に4~5時間歩いたあたりで、30分以上の大休憩をとりました。
    この休憩のとり方が、良かったのかも? では、今後のご健闘をお祈りいたします。

  4. akiko より:

    やないさん、こんばんは。

    ただいま元気のない私を気遣っていただきありがとうございます。
    同年代だと、同じような問題を感じるものなのですね。
    北アルプス方面は縁がないのですが、以北の栂海新道は一度歩いてみたいと思っていました。
    すんなり歩けたなんてうらやましいです。それは自信がもてますよね。
    今は他のことに気を取られて山への気持ちが薄くなっていますが、一段落したらゆったりとした山歩きをして
    気持ちをあらためようと思っています。
    安全にいつまでも山を楽しめたらいいなあと心から思っています。コメントありがとうございました。