日光三峰五禅頂の道で精神修行@社山

世界遺産観光地の山なので、それにふさわしげな重厚なタイトルをつけてみました。社山だけじゃどんな所かどんな山かピンときませんものね。

2月7日は稀に見る晴れの特異日となり、どの山も晴れマーク!一人で手軽にいける雪山といえば真っ先に谷川方面が思い浮かんだのですが、今年の私には使命があるのです。まだ足を運んだ事のない山域に公共の交通機関を使って行ってみる、と。

そんなわけで日光に様子を見に行く事にしました。そして一番手軽そうで人出が多くなさそうな、じみ〜な社山を選んだというわけです。それほど積極的に行きたい山ではなかったけれど、今回の目的は現地の様子を知ること。

浅草から東武線に乗るときはいつも会津田島行きの車両に乗るので知らなかったのですが、東武日光行きは北千住でちょっとした通勤ラッシュ帯のような込みようで、それも大多数が雪山ハイカー。ビックリしました。

でも結局電車で社山に登ったのは私一人でした。みんなどこへ行ったんだろう〜。中禅寺温泉バス停から湖岸にでるとはるか対岸方面にきれいな三角錐の山が見えます。ああ、あれが社山なのね〜

最初は遠くに感じた山がどんどん近づいて行き、楽勝気分満々でした。早くつき過ぎちゃうかもしれないから、帰りは半月峠経由で帰ろうかな、なんて暢気なものです。尾根に上がってからはシューをアイゼンに変えましたが、お気楽ハイキングなので経アイゼンでした。

ずっと水平道だったぶん登り始めるとけっこう急登です。風で雪が飛ばされている痩せ尾根の斜面は軽アイゼンではちょっと不安になるほどで、甘かった。そしてもうすぐ山頂かな、と思った所でさらに先の峰が見えてきました。あれっと思ったけど、そうかもう一つ先ねと、気を取り直して登ります。それなのにまた期待が裏切られました。そんなことを5回ほども繰り返し、気分的に参ってしまいました。なんか心理戦にハマってやられてしまった感じです。

なんだか永遠にたどり着けない気分になり、これでダメなら諦めようとさえ思った頃、ようやく、ようやく山頂へ。へたり込んでしまいました。ア〜ア、甘く見ていたバチが当ったんだわ。でも諦めなくて良かった!なんて、最初からしっかりと調べて地図を確認していればこんな思いをせずにすんだというだけのことなんですけどね。だってあとから考えれば永遠に思えたアップダウンはたかが1時間半ちょっと。

心の持ちようと体が繋がっていることを改めて実感させられました。でも中禅寺湖と男体山や奥日光、足尾の山並みの展望は抜群で、下りは余裕で展望を楽しみ、阿世潟の湖でくつろぎました。

帰ってから知ったのですが、社山への道は中世以来の修験道、三峰五禅頂のなかで最も困難だった夏峰ルートに含まれていたとのこと(詳しくは後日山行記録にて)。そんなわけで、くしくも修験道のお試し山行となったのでした。

人気の山域だけあって電車、バスともに便がよく、次回は男体山に登って社山に続く尾根の様子をじっくり眺めようと思いました。そしていつか阿世潟から夏峰ルートの尾根を登って社山の先の黒檜岳へも。。。

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(正面左の山容に騙されました!)         (春の兆しを感じた湖の岸辺)

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