八甲田の「迷走」

そんなはずじゃあなかったんですけどね〜

そういえば一ヶ月前も計画が頓挫したような。。。でもあのときは代替プランがうまくいって、結果オーライの充実した、みちのくの沢旅となった。

いつもは比較的柔軟に日程調整をしているが、今回はギチギチで動かせない。それもよりによって台風の影響を受ける2日間と完全にかぶってしまった。今回の沢旅に選んだのは南八甲田の黄瀬川。ずっと憧れていた沢だ。

なんとか雨は回避できそうだったので前夜発で出発地点へ向かった。ところが翌朝に予報が悪化。早々に諦めることにした。夜から翌日昼までが雨となったからだ。せっかく遠方から足を運んだのだし、初日は晴/曇なのだから他のパーティなら遡行するかもしれない。けれど私たちの場合、せっかくの黄瀬川を雨の中で歩くなんてイヤ!無理せずに条件がいいときにまた来よう!とあっさり中止。このあたりは気持ちの切り替えが早いのだ。

そして気を取り直し、日帰り沢に転進することに。念のためチェックして来た2.3の沢から一番沢旅感覚に近い遡行が味わえそうな小滝沢へ向かった。高田大岳北面の沢だが、こんな所にこんな沢が〜という、ちょっとした感動をおぼえたほど。面白いことに末広がりの沢で、登るほどに明るく開放的になり、岩畳が果てしなくつづくのだ。色づき始めた紅葉とあいまって、とても美しかった。

と、ならばそれほど悪くなかったじゃない。。。なのだが、下山路を見つけるのに大迷走。GPSも役立たず。なんだか狐につままれた気分だった。結局道を探すことをあきらめ、沢を下った。紅葉に彩られた岩畳のプロムナードを二度歩けるからいいのだと、強引な理屈。

いつもはのらくら歩いている私たちだって、本気になれば早く遡下降できるのだーということを証明できるほどスピーディーに下山して一件落着。夜は雨予報だし、ごほうびに温泉に泊まろう!と、猿倉温泉に飛び込みで宿をとり(満室だが直前にキャンセルがでたとのこと)、予想外のアドベンチャー沢ハイキングからの無事生還に乾杯。

翌日は予定通りの雨となりホッと胸をなで下ろす。(晴れたら怒るよ。。)ちょうどいい機会だからと、帰り道の途中、縄文時代前中期の大規模集落跡である三内丸山遺跡を見学。様々な作物栽培をしていたことや高床式倉庫があったり、埋葬の仕方からみて階級があったことなど、従来の縄文時代のイメージを変えるような画期的な発見の数々がこの遺跡で行われたとのこと。

なんだかんだとたった2日間ながら、たくさんの体験ができた「八甲田迷中行軍」の旅となった。

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