引っ越しから楢俣川へ

新しく生まれ変わった古巣へもどった。荷物はほとんど段ボール箱に詰めたままだったので、簡単だと高をくくっていた。けれど最初の引っ越しほどではないにしても、3ヶ月近くも仮住まいをしているとそれなりに店開きとなり、土壇場で荷物の整理にあわてた。

2度目の引っ越しは引っ越してからの方が大変。今度は荷物をぜ〜んぶあけて、しかるべき所に収納しなければならない。そんな状態なので、本来なら山どころではないのだけれど、いまでは「絶滅危惧種」になりつつあるブナの沢旅山行を死守するため、荷物整理は一旦棚上げして引っ越し早々沢旅にでた。

こんな状態なので懸案の東北行きはさすがに荷が重く、天候も不安定な為、お馴染みの楢俣川をチョイス。そういえばヘイズル沢は以前計画して流れた経緯があることを思い出す。楢俣川では、すでに洗ノ沢、狩小屋沢、後深沢、ススケ沢を遡下降している。それだけ楢俣川の穏やかな美しさに惚れ込んでいるのだ。ヘイズル沢へ行けばラインアップがそろうと、理由付けもバッチリ。

とはいえこんな状態なので、今回は仲間にゲタを預けた。以前に作っておいた地図だけを引っぱりだすのが精一杯な状態だった。ヘイズル沢は難しい所がない沢なので、予備情報なしでも力量の範囲内で楽しめる沢だった。(とはいえ、要所要所ではリーダーがガイドしてくれたのではあるが。。。)

予報に反して2日とも好天に恵まれ、ヘイズル沢は美しさと輝きをましていた。源頭部ではダイナミックな岩稜帯を詰め尾瀬へ抜けた。あらためて楢俣川から尾瀬にいたる沢旅の良さを感じることができた会心の山行だった。

夢見心地の沢旅を終え、帰ると現実が待ち受けていた。翌日からはせっせと荷物の整理に明け暮れ、いつの間にかヘイズル沢が忘却の彼方へ〜 そしてようやく一段落した。パソコンを設定し、写真を更新。あらためていい沢旅だったことを今、深くかみしめている。

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