黒又川泣沢〜明神沢〜奥只見丸山スキー場周辺

 

いつも予定は未定なのだが、先週末はいつも以上に目まぐるしくドラマチックだった。

最初の予定では、家族ぐるみのつきあいが長い友人達と式根島に遊びに行くことになっていた。ところが台風21号の直撃が予想されたため中止に。半年も前から予定していたので残念ではあったけれど、あらっ、それならば山へ行けるわ~。

と、ブナの沢旅の計画を前倒しすることにした。懸案のプランを年内に片付けようと足尾へ向うはずだった。ところが決めたとたん連絡が入り、山に行くのがはばかられる家庭の事情が発生したとのこと。聞けばもっともな話で、こころよく中止を受け入れた。

さあーて、どうしようか。天気は上々なので休むのはもったいない。また一人で行くのもなあ。そこで以前からシーズン中に実現するつもりだった親睦キノコ山行を思いついた。体調不良のため最近山から遠ざかり気味の山トモは、キノコのシーズンになって色めきはじめた様子。越後の山トモはキノコ偵察するらしい。誘って合流すれば「獅子ガ鼻プロジェクト」以来のリユニオンができる。

さっそくメールを入れると、なんと越後からも同じお誘いがあったとのこと。まあ、なんと偶然な。考えることは同じなのかなあなんて、都合のいいように解釈し、あっけなく話をまとめた。

未丈ケ岳登山口の広場で早々と焚火を囲んだ宴会をはじめ、キノコ博士の講釈に聞き入ったり、沢の話で盛り上がっていると、見知らぬ人がさりげなく宴会の輪に入って来た。そしてキノコを語りはじめるや、みな唖然。なっ、なにものなのだ、この人は・・・ワイルドな越後の山猿さんもキノコ博士もたちまちひれ伏すほどの破天荒な行動とウンチクの深さ・・・「キノコ仙人」との豪快な会話がいつまでも夜空にこだましたのだった。

さて、翌日がメインのキノコ偵察。枝折峠に突き上げる黒又川の支沢に入った。穏やかで水がきれいな平瀬の沢をキノコ目で進むが、途中で先行者がいることがわかりさっさと切り上げることに。そして奥只見スキー場方面へ向った。

森の中に分け入りキノコ狩りのフリータイムとなったが、まだ見習い中ゆえ一人になるとさっぱりだ。けれどブナ林がとてもきれいな森の中に分け入るだけでも満足なり。キノコ博士とつかず離れずで教えてもらいながら、もっぱら色づきはじめた森の逍遙を楽しんだ。

私たちの収穫はそれほどなかったけれど、森の奥深くまで、そして高い木の上までと行動範囲が広いお猿さんがしこたま収穫してくれた。そしてたくさんお土産にわけてもらい、鼻高々で家に持ち帰ることができたのだった(汗、、)。

なにか目標を持ってやり遂げると、連帯感のようなものが生まれるものだ。いつもはそれぞれバラバラだが、久しぶりに三人そろって楽しい時間を持つことができた。つかず離れずの距離感が心地よい。雪山シーズンになったらまた一緒にエキサイティングな雪稜を計画しようと約束して帰途についた。

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