ブナの沢旅ブナの沢旅
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カテゴリー:雑記帳
2020.06.14
沢で焚き火@足尾 仁田元沢

まだあまり遠出はできないけれど、梅雨入り前に沢に泊まって焚き火がしたい、石塔尾根とやらを歩いてみたい。ということで、松木川仁田元沢へ行ってきました。一般には長めの日帰り沢ですが、体力的に余裕をもたせた、のんびり焚き火の沢泊まりです。時間の余裕があるので、わざわざ行くことはなさそうな庚申山まで足をのばしてから石塔尾根の稜線漫歩を楽しもうというもくろみでした。

仁田元沢は数年前に笹ミキ沢を遡行して尾根を越え下降したことがあります。何もない沢だけれど渓相はいいという評判通りの沢で、下降するにつれいい感じになっていったので、のんびり歩くにはちょうどいいと思ったわけでした。

木漏れ日で煌めく沢歩き。大岩ゴーロなのだけれど白い花崗岩なので悪くありません。ちょっと丹沢の玄倉川を思わせる雰囲気でした。前回下降した時に印象に残っていた中洲台地は格好の幕営地。無心になって焚き木を集めて火を熾します。このゆったりとした時間がとても好きなのです。今年は残雪期の焚き火ができなかったので、ほんとに久しぶりでした。これからもっと楽しめたらいいなあと心から思いました。

翌日は早々に源流遡行の雰囲気でスッキリと稜線に乗り上げました。ザックをデポして庚申山へ向かいます。登山道はありませんが、テープがあったり踏み跡があったりとけっこう歩かれている様子。間近に見える皇海山は凛々しく美しい山容です。石塔尾根は登山道がないとはいえかなり歩かれている人気の尾根。松木川側の荒涼とした岩稜の山筋と仁田元沢川のゆったりとした緑豊かな源頭部が対照的で興味深い稜線漫歩でした。松木川の川原からも見える「孤高のブナ」にも初めて対面。なぜ一本だけブナが生えているのか、以前はもっとあったのか知りたいところです。

心配していた重いザックを背負っての体力は、軽量化も心がけて大丈夫だったのでひとまず安心しました。ただ、大いなる反省点があります。沢旅の場合いつでも必要なときに水が得られるので水を運ぶという習慣があまりありません。そのため縦走中に必要な水分量を軽く見てしまい、水分不足でとても辛い思いをしました。最後は熱中症になりかけてしまったのでした。当日は麓の町でも30度を超える今年一番の暑さだったとのこと。これから気をつけなければならない苦い教えとなりました。

 

 



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2020.05.07
岳人掲載の「滑床渓谷」顛末記

非常事態宣言は5月末まで延長になり、山がまた遠のいてしまいました。近所の散歩は時々しているものの体がだんだん重くなり、実際体重が増え始めています。早く山を再開したいという思いは誰もが抱いていることでしょうが、ここは堪えどころですね。

さてと、新緑のきれいな5月に入ったので、今回からはこれまでの沢旅を振り返ってみましょう。まずは10年前のちょうど連休明けに飛んだ四国四万十川源流の滑床渓谷の写真集です。滑床渓谷の記録は当時の岳人編集部の方の目に止まり、翌年の五月号の「五月のいい山」として紹介された私にとっては思い出の記録となりました。それだけではなく、掲載については編集部とのやり取りでいろいろと問題もあった曰くつきのものともなったのでした。

 

まずは掲載雑誌が送られてきた表紙のキャプションを見てびっくり。記事内容の紹介で「滑床渓谷」が「常滑渓谷」になっていたのでした。なんとなくうっかり反対に発音しそうではあるけれど、「常滑渓谷」は別に存在する沢です。きっと間違いに気づいた担当者から連絡がくるだろうとこちらからは連絡しませんでした。

やはり後日連絡を受けまして、地元の山岳会から表紙の記載の間違いを指摘されて始めて気づいたこと、さらに、無名の枝沢名に名前が付いているが根拠はあるのか、国立公園内でテント設営は禁止ではないかなどの指摘があったということで、問い合わせを受けました。(と、言われてもね。。。)

自分の記録は備忘録的なもので、厳密に検証して書いているのではありません。既発表の記録にそって書いたものであり、テント泊も前例があったのでとしか答えようがありませんでした。こういう検証は編集部で確認を取るべきだったと認めていましたが、ネットで備忘録的に書いているものを提供する場合はこういう問題が起こり得るのだと知らされたのでした。

テントの件については後日編集部の調査で、国立公園内での利用基準区画の幕営、焚き火禁止区域ではないことが判明して一件落着。けれど、幕営地の選定については厳密には禁止区域である場合があるので、その後気をつけるようにしています。(そういえば例は違いますが、以前楢俣川洗ノ沢を遡行して至仏山直下の登山道に詰めた時、たまたま登山道修繕中の監督人の方にロープが張ってある登山道外を歩いて来たとひどく怒られてお説教されたことがありました)

私の短い経験でも、ちょっとしたエピソードはあるくらいですから、きっと何十年も長く山や沢をやっている岳人の方々はもっと沢山喜怒哀楽の興味深い経験があるのだろうなと思います。こんな時だから、そうしたエピソードを掘り起こしてみるのも面白いのではないかな。

と、ずいぶん脱線しましたが、滑床渓谷は難しいところもなくゆったりと沢歩きが楽しめるいいところでした。

写真集



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2020.04.26
山行自粛中の近況について

4月8日に神奈川県を含む7都府県に緊急事態宣言が出されて以来、山行は控えています。その後緊急事態宣言は全国に拡大され、山岳4団体が登山の自粛要請を出したり地方自治体によっては登山道を閉鎖したりなど、各方面で真摯な取り組みがなされているのはすでに周知の通りです。

例年4~5月は残雪と新緑が眩い山登りのベストシーズンでもあり5月の連休はみなさん普段は取れない時間をつかって長期の縦走を楽しんできました。今年はそれがかなわないのは残念ですが、やはりここはみんな同じ気持ちで辛抱して、一日も早い収束を期待することが大切だと心から思っています。

そこでしばらく前から過去の山行の中でもとくに思い出に残った山旅の写真集を雑記帳に公開し始めました。山行のメインページはしばらく更新しませんが、雑記帳に少しずつ公開していきます。これまでの山を振り返り、いろいろな思い出に浸るというのも、楽しいものです。そうするとまた行きたいという気持ちが強まって、あれこれ古い山の本を引っ張り出して机上登山へと繋がっていきます。普段できないことができるいい機会だと前向きにとらえて日々を静かに過ごしています。



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2020.04.08
房総半島 小糸川三間川の現状

近々発動される緊急事態宣言後はしばらく山も控えなければならなくなるでしょう。そこで「最後の授業」ではないけれど、公共交通機関を使わず車で移動の房総の沢歩きをしてきました。誰にも会わず「三密」とは無縁の世界です。

また、ひとつには10年前に遡行して個人的には千葉の沢ではベストスリーに入ると思う三間川の現状を知りたいという思いもありました。近年の相次ぐ台風で千葉は各地で甚大な被害が出ていたからです。入渓直後から倒木が頻繁にあらわれてどうなることかと思いましたが、しばらく進むとスッキリして元の姿にもどり、その後は気になるほどのことはなく、いい雰囲気が保たれていると感じられました。

あえていえば、ところどころ沢床のナメが土砂で埋まっていたりはしました。また千葉の沢の特徴として、海底が隆起したような幾層にも重なる両岸の岩壁が多いのですが、上部は薄く根をはって生えている木々が多く、今後も昨今のような風水害が続くと崩落してさらに荒れてしまう可能性は高いと感じました。開墾場の滝の下に大きな岩が鎮座していたのですが、10年前にはなかったものでした(下に比較写真)。ということで、大まかな印象としては10年前と比べると倒木、土砂などの被害は2割強というところでしょうか。もっとひどいかと内心恐れていたので、ちょっと安心しました。

いつもは晩秋に遡行していた房総半島ですが、今回は早春の新緑がマイナス面をカバーしてくれたかもしれません。心配していたヒルもおらず、のんびりとした沢歩きができました。そして帰宅後に緊急事態宣言。しばらくは様子を見極めながら、今後のことを判断していきたいと思います。

 

 

 

(左が2020年、右が2010年)

 

 



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2020.03.28
手強かったジャンクションピーク@未丈ヶ岳

雪山シーズンに村杉半島や南会津の山々から見える未丈ヶ岳は、いつも真っ白で優雅に両翼を広げて美しい姿を見せています。最初に登ったのはもう10年前になりますが、あの時はジャンクションピークを巻いて時間切れとなり山頂に至りませんでした。翌年ベテラン揃いの仲間と奥只見丸山スキー場から再チャレンジしたのですが、山頂到達したもののほとんどホワイトアウト状態でした。

そんな因縁がある未丈ヶ岳なので、いつか展望のある山頂に立ちたいと思い続けてはや10年。。。年齢的に、もうこれまでのような形態の山は長く続けられないという気持ちを持ち続けているため、気になる山には今のうちに行っておきたいと今回計画したのでした。

ルートは違えど二度足を運んでいるので様子はわかっています。ジャンクションピークの下りさえクリアできれば問題ないと。ただ、小雪の今シーズンはまだ記録が見当たらないことが多少気がかりでした。雪の状態によっては過去の経験も参考にならないからです。日帰りは到底無理なのでテント泊とし、初日は日向倉山下の未丈ヶ岳だけを見つめるようないかした所に幕営。翌日も順調にジャンクション1376m峰にたち、いよいよ核心の下りとなりました。

半分くらい下った所で前方が切れ、ギャップの先に恐ろしくも美しい雪庇のウェーブ帯が現れました。う〜ん、ここをどうやって越えられるか。。私は早くも腰が引けてしまい仲間のトライを見守りますが、雪面が次第にクラストしてその急斜面を渡る自信がなく、無理は禁物だと早々に撤退を決めてしまいました。後でロープを持参しなかったことが悔やまれましたが、まあこれが自分たちの実力だと素直に認め、素晴らしい展望に慰められながら晴れ晴れとした気持ちで引き返したのでした。(とはいえ、あとで自分の不甲斐なさに情けなくなりましたが。。)

というわけで、またもや展望の山頂を踏むことならずの因縁の山となりましたが、そういう山は思い出に残る山になるのだと思います。

 

 



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2020.02.23
南会津 ブナ街道北端へ

どこの山も雪が少ないという便りばかりです。毎年訪れている南会津の山毛欅沢山周辺のブナ街道が気になります。もともと積雪期限定のヤブ尾根なので、今年は3月4月では遅いだろうと、2泊3日のブナの山旅を楽しんできました。

降雪直後のため新雪柔雪のラッセルもあるかと時間の余裕をもたせ、現地判断でうまくいけば城郭朝日山を目指す。無理ならば少なくともブナの美しい1446m峰までは行こうという控えめなプランでした。城郭朝日山へはこれまで2度登っていますが、山頂の展望のよさは格別として、途中のブナ林がとりわけ美しいというのがこの山にこだわる理由なのです。

さて、ほとんど毎年通っている山域ですが、厳冬期だというのに今まで残雪期にも見たことのないヤブが出ていました。さすがに主尾根に乗ると気になるほどではありませんでしたが、ヤブのないブナの大木が林立する真っさらな雪尾根を見慣れている眼には残念に思うことしばしばでした。

とはいえ、大好きないいところです。山欅沢山から城郭朝日山手前のブナ街道の北端まで、のんびりとブナ三昧の山旅ができて幸せでした。

 



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2020.02.04
房総の沢10本目は小糸川源流遡行

立春の暖かい一日。久しぶりに房総半島へ沢ハイキングに出かけてきました。昨年秋は台風15号、19号が千葉に甚大な被害をもたらし沢の状態も気になるところでした。房総の沢へは10年以上まえからこつこつ通い今回で10本目となりました。そろそろ新しい沢も限られており、きりがいいので今回で一区切りとなりそうです。

それにしても先週は南会津で雪山、今週は房総半島で沢歩き。小さな国なのに自然の多様性はすばらしいと思います。房総半島最後?の沢、記録は後日に。。。

 

 

 



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2020.01.28
静かな南会津のブナの森へ@窓明山

数日前に白毛門でラッセル三昧の途中撤退しました。雪にまみれて楽しくトレーニングをしたと思うことにして、つぎはご褒美のブナの森で一夜を明かしたいと思いました。最近は勢いづいており、さっそく機会をつくって久しぶりの南会津へ向かいました。今シーズンは積雪が少ないのでまずは登山道のある窓明山をチョイス。家向山を経由するルートの途中にはすてきなブナの森が何カ所かあるお気に入りの山なのです。

予想通り雪は少なかったです。おかげで順調に進めましたが、積雪期に見慣れているブナの森の様子が少しちがいます。ブナの大木だけが林立する森ではなく、低潅木の藪があちこちにでていて凛とした美しさをそいでいます。それでも十分美しく、やっぱり南会津のブナの森が自分の山の居場所だと、あらためて感じました。

そういえばテント泊も久しぶりでした。カレンダー的には厳冬期のテント泊ですが、最近はあまり寒い思いをしたことがなく、今回もせいぜいマイナス5-6度程度でした。窓明山から三岩岳の稜線を見渡すブナの台地にテントを張り、久しぶりの山泊まりルーチンを楽しみました。

翌日は予報に反して高曇りでしたが、視界は良好なので予定通り窓明山から三岩岳の稜線を周回しました。さすがに山頂稜線は真っ白でしたが、やはり例年に比べると雪は少なく窓明山の雪庇も育っていません。四方の山々を展望すると、やはり奥利根の山並みは白さが際立ちます。一ヶ月前には白さがマダラだった丸山岳も真っ白に。坪入山から延びるブナ街道に目を転じ、稲子山から山毛欅沢山そして小さなピラミダルな城郭朝日山を追いました。一方、例年スキーで滑り降りたら気持ち良さそうと眺めていた三岩岳北斜面は藪がでていました。ちょっと厳しそうです。

こんな風に積雪状況を確認するのも今回の山行の目的の一つでした。2月も暖冬傾向は続くらしいのですが、まさかこのまま雪山は終わりなのかと気になるところです。今回は行きも帰りも東京は雨という天候の中で、南会津のブナの森の静かな山旅を楽しむことができたことを、喜んでいます。(詳細記録は後日に。)

 

 

 

 



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2020.01.20
新雪モフモフの石棚山稜から霧氷の檜洞丸へ

電車の遅延で前回行きそびれた檜洞丸へ。タイミングよく降雪直後となり、好きなブナ林の石棚山稜から歩いてきました。積雪はそれほど多くなかったけれど歩き始めは一面の銀世界です。期待をもってヤブ沢の頭までの急登を頑張ると石棚山のゆるやかなブナの尾根へ。雪が次第に深くなり、誰も歩いていないサラサラの新雪を気持ちよく踏んでいきます。

降雪の時は登山道に雪が吹きたまるので、場所によっては膝くらいになりますが、テシロの頭あたりで単独の男性が追いついてすごい勢いで進んでいきました。それまで十分楽しんだから、まあいいかな〜。それでもツボ足なのでもぐるモグル。。(一応ワカン持って行ったのですけれど短い距離なので使わず)

ちょっと時間をおしてつつじ新道分岐にでると、雲がでてきたけれど霧氷が綺麗でした。バスで箒沢公園で下車したのは私たちだけだったのでみなさんツツジ新道から山頂です。そのため1時間ほどタイミングがずれて私たちがついた頃は誰もいなくなりました。青空はなかったけれど、いつもの冬枯れの青空とは違う、凍てついた雰囲気の山頂もなかなかいい雰囲気でした。

 

 



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2019.12.17
雪山はじめの会津駒ヶ岳

ブナの沢旅でもようやく雪山シーズン開幕となりました。雪山はじめは南会津の山へ、だったのですが、ある程度標高がないとまだ雪がないらしい。でも、雪はあればあったでラッセルはそこそこにしておきたい。あれこれ理由をつけて、ちょっと安易ながら会津駒でシーズンインとなりました。

もくろみ通り、樹林帯にはしっかりとトレース。樹林帯を抜けてからはなぜかトレースは消えていてまるでバージンロード。雪はしまっているのでもぐってもくるぶし程度。見上げれば雲ひとつない青空。それなのに他に誰もいません。もういいとこ取りをしすぎです。

山頂へつくと、あれっ、山頂標識が見当たりません。周りの木々はまだ埋もれていないのでそれほどの積雪とは思えないのですが、とにかく雪に埋もれていました。(あとでわかったのですが、週末の一晩で山頂はかなり降雪があったようです。どおりでトレースも消えていたわけです)

山頂から富士山がよく見えたのは意外でした。飯豊は言うまでもなく奥利根方面もさすがに雪が多かったけれど、窓明山から丸山岳の尾根筋は本格的に白くなる前で、いつも遠くから見渡す二つの真っ白なお椀のような山にはなっていませんでした。浅草岳、守門も出来上がってました。スキーをしないので燧ヶ岳は私にとって登るより眺める山。美しい山容ですが、やっぱり雪は少ない。会津駒は展望のいい山なので、山座同定がつきません。

久しぶりに重いシューを履き、あれこれ雪山装備の確認もできました。幸先のいい雪山はじめだったのですが、楽な条件を揃えすぎで、これも考えものだなあと複雑な気持ち。これからはもっといろいろな場面に対応できるようになって、それぞれの場面で楽しめるようになりたい。これをつぎの目標にしようと思える雪山はじめとなりました。

 



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