天候不順の中、青空を求めて北東北へ。晩秋の計画を前倒しで花巻の毒ヶ森山塊の山を沢の遡下降で巡ってきました。花巻といえば宮沢賢治と温泉。今年は天候に振り回されて急ごしらえの山行ばかりですが、宮沢賢治の「なめとこ山の熊」の世界に魅せられて、過去にも作品に登場する大空滝や中山峠を訪れています。今回は、ずばりなめとこ山をなめとこ沢からたどってみました。1000mに満たない可愛い山と穏やかな沢歩きです。物足りないなんて思うようでは行かない方がいいかもしれません。
そもそも山には人それぞれの登り方があります。高山で展望がいい、難しくチャレンジング、お花が多い、○○名山だから、などなど。。今回はそんな要素はまったくない平凡な山ともいえるでしょうが、物語がたくさんある心で登る山なのです。山と人々のいとなみの歴史が感じられる山に惹かれます。「古道」という響きにロマンを感じるのです。それでちょっと歴史なんかを留めてみるとそれだけで山歩きが何倍も豊かに感じられます。今回はそんな思いを抱いて源流から可愛い山へ登りました。
翌日は鉛温泉の奥山ともいえる駒頭山へ、今回は沢を遡下降して周遊してみました。駒頭山も可愛い低山なのですが、全山ブナ林が魅力です。すでに雪山と新緑の登山道を歩いているので、沢を加えていわば駒頭山三部作の完成です、なんちゃって。。。自分でもちょっと物好きだなと思わないでもないけれど、みちのく毒ヶ森山塊の小さな山旅を楽しんで初秋を迎えました。
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