ブナの沢旅ブナの沢旅
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2021.01.03
丹沢主脈
カテゴリー:ハイキング

2021年1月3日

新年最初の山は、がっつり歩きたいと久しぶりに丹沢主脈を歩いた。12年前に単独で歩いて以来なので、当時のコースタイムはあてにならない。確実に時間はかかる。日の短い今の時期に日帰りだと厳しいとも思ったが、大倉尾根は歩き慣れているのでヘッデン下山を織り込んで歩いた。

早朝の橋本駅から三ヶ木行きのバスに乗り、終点で接続している月夜野行きに乗り換える。休日なので登山者は思ったよりも多い(といっても10人に満たないが)。これまでの登山口の焼山ルートは通行止めになっているためバス停で数カ所先の平丸から出発。さすがに寒い。最初は沢沿いの荒れた道を行く。東海道自然歩道の焼山コースに合流するまではほとんど植林帯の急登となる。

焼山コースの尾根に乗ると雰囲気が変わり自然林でゆったりとした登山道となる。姫次はひらけた台地状の雰囲気のあるところ。富士山が雲の合間から山頂を見せている。最初に歩いた時は姫次に近づいてパッと富士山が大きく見えて感激したことを覚えている。また、原小屋沢を遡行して詰め上げた尾根で落ち葉で登山道がわからず焦って姫次にたどり着いた時にホッとした記憶がなぜか生々しい。

原小屋平への源頭部の登山道は以前よりもかなり荒れていた。冬枯れもあって全体にあまりきれいな登山道ではない。今回はたくさん歩くことに意義があるから期待もなく淡々と歩いていったが、1500m付近で霧氷で白くなった蛭ヶ岳が見えて俄然気持ちに張りがでる。

予報では晴れだったが山頂付近は雲に覆われていた。気温もマイナス4-5度。条件がととのったのだろう。最後は霧氷に覆われた樹林に包まれながら歩いた。檜洞丸や大室山も山頂付近は白くなっている。そのさらに先には12月に歩いた雲取山から鷹ノ巣山に続く石尾根がひろがっている。前回は向こうから、あれが蛭ヶ岳で、なんてこの辺りの山座同定を楽しんだばかりだった。

きっと雲は晴れると思い、山頂下のベンチで休憩して時をまった。その甲斐あって山頂に到着すると青空が広がった。すでに何人かのハイカーがくつろいでいた。さすがに蛭ヶ岳まで来る人は健脚で、私たちは最後尾のよう。

下山路が長いのですぐに山頂を後にする。しばらくは稜線漫歩。下るにつれ霧氷はどんどん落ちて登山道を白く染めていた。それでもわずかに残って白い花を咲かせている気持ちのいい尾根だった。ヘッデンの積りなのであくまでマイペース。さすがに塔ノ岳には人もまばらだった。富士山も雲で隠れていたが、ようやくここまで歩いたという充実感。最後は膝を痛めないようにゆるゆると苦手な大倉尾根を下り、尾根を離れて植林帯を下るところでハイキングのヘッデンデビューとなる。足元は明るくてなんの支障もなかった。何をいまさら、なのだが、けっこうビビリで山を歩いてきた。

最近は新しい山に取り組むことに尻込みしたり、天気を気にして石橋をたたきすぎて壊してしまったり、土壇場でお茶濁し的に決めたり。あまり納得いかないけれど、まあいいっかという山行が多かった。そこで体がなんとか動くうちに、もう少しだけでも積極的な山行をしたいという決意表明の意味も込めてロングハイキングから始めた。どれだけ実現できるかわからないが、すでに今年行きたい山リストはできている。

 

 

 

 

 

 

平丸バス停7:30ー姫次ー蛭ヶ岳11:50/12:15ー丹沢山13:45ー塔ノ岳14:55ー大倉バス停17:30