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2020.05.07
岳人掲載の「滑床渓谷」顛末記
カテゴリー:雑記帳

非常事態宣言は5月末まで延長になり、山がまた遠のいてしまいました。近所の散歩は時々しているものの体がだんだん重くなり、実際体重が増え始めています。早く山を再開したいという思いは誰もが抱いていることでしょうが、ここは堪えどころですね。

さてと、新緑のきれいな5月に入ったので、今回からはこれまでの沢旅を振り返ってみましょう。まずは10年前のちょうど連休明けに飛んだ四国四万十川源流の滑床渓谷の写真集です。滑床渓谷の記録は当時の岳人編集部の方の目に止まり、翌年の五月号の「五月のいい山」として紹介された私にとっては思い出の記録となりました。それだけではなく、掲載については編集部とのやり取りでいろいろと問題もあった曰くつきのものともなったのでした。

 

まずは掲載雑誌が送られてきた表紙のキャプションを見てびっくり。記事内容の紹介で「滑床渓谷」が「常滑渓谷」になっていたのでした。なんとなくうっかり反対に発音しそうではあるけれど、「常滑渓谷」は別に存在する沢です。きっと間違いに気づいた担当者から連絡がくるだろうとこちらからは連絡しませんでした。

やはり後日連絡を受けまして、地元の山岳会から表紙の記載の間違いを指摘されて始めて気づいたこと、さらに、無名の枝沢名に名前が付いているが根拠はあるのか、国立公園内でテント設営は禁止ではないかなどの指摘があったということで、問い合わせを受けました。(と、言われてもね。。。)

自分の記録は備忘録的なもので、厳密に検証して書いているのではありません。既発表の記録にそって書いたものであり、テント泊も前例があったのでとしか答えようがありませんでした。こういう検証は編集部で確認を取るべきだったと認めていましたが、ネットで備忘録的に書いているものを提供する場合はこういう問題が起こり得るのだと知らされたのでした。

テントの件については後日編集部の調査で、国立公園内での利用基準区画の幕営、焚き火禁止区域ではないことが判明して一件落着。けれど、幕営地の選定については厳密には禁止区域である場合があるので、その後気をつけるようにしています。(そういえば例は違いますが、以前楢俣川洗ノ沢を遡行して至仏山直下の登山道に詰めた時、たまたま登山道修繕中の監督人の方にロープが張ってある登山道外を歩いて来たとひどく怒られてお説教されたことがありました)

私の短い経験でも、ちょっとしたエピソードはあるくらいですから、きっと何十年も長く山や沢をやっている岳人の方々はもっと沢山喜怒哀楽の興味深い経験があるのだろうなと思います。こんな時だから、そうしたエピソードを掘り起こしてみるのも面白いのではないかな。

と、ずいぶん脱線しましたが、滑床渓谷は難しいところもなくゆったりと沢歩きが楽しめるいいところでした。

写真集



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