足尾の松木川といえばその山容がなんとも刺激的で魅力的なウメコバ沢が有名で、積雪期のアイスクライミングや無雪期の大滝登攀を楽しんでいる実力派の山やさん達がいます。
今回弱小ブナの沢旅では、リハビリテント山行と銘打って、そのウメコバ沢のちょっと先の向かいにある、「なんにも無い」けれど穏やかな沢に入ってみました。腰の具合もだいぶ良くなってきて日帰りは問題ありません。完全復帰の次なるステップは沢泊りのザックで歩き通すことなので、あまりハラハラするようなところは避けました。
予想通り、三沢は開けたゴーロ川原がつづく、穏やかすぎて退屈するほどの沢でした。でも、入り口にはナメの連瀑帯とちょっと頑張って越える大岩滝があり、時々ナメや小滝もあらわれます。テントサイトだってすてきに作り上げ焚き火三昧となりました。
標高を上げるにつれ穏やかさはさらに磨きをかけ、樹林の中を楚々と流れる小川風情となりました。奥秩父や尾瀬の沢の源頭部に共通する針葉樹林のゆったりとした森を感じながら広い尾根に近づくと公園のような笹原となりました。
う〜ん、この沢は最初と最後がいい雰囲気なので中間のゴーロもまあいいかな。ザックをおいて黒檜岳まで往復し、大平山をへて大平山南東尾根を下りました。限られた経験ですが、日光と足尾の境界尾根から足尾に伸びる尾根はどこも笹原と広葉樹林のコンビネーションが美しいすてきな尾根です。登山道はないので歩く人も少なくテープなどない静かな山歩きを楽しんできました。
それでリハビリの成果はというと、やっぱりちょっと響いています。でも山歩きをすれば筋肉痛があるので、それと同じだと割り切って無理の無い程度にぼちぼち続けられそうです。これからが本格的な紅葉シーズン、つぎはどこの山へ行こうかなあ〜と前向きになれる沢旅となりました。
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