ブナの沢旅ブナの沢旅
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2012.01.09
神ノ川広河原~源蔵尾根~臼ヶ岳(往復)
カテゴリー:山歩き

2012年1月9日

 

冬晴れの好天に誘われ、まだ見ぬ丹沢のブナの山歩きを楽しんだ。日帰りで臼ヶ岳はむずかしいと思っていたが、kazikaさんが北丹沢から入る最短ルートを計画してくれたので同行することにしたのだ。

神ノ川公園地の林道にはすでに数台の車が止まっていた。トイレを使おうとしたら冬期は閉鎖されており、蛇口も閉じられていた。北面を歩くので、ネックウォーマーや二重手袋など万全の防寒態勢をとったけれど、意外と暖かい。あらためて年末の大室山の寒さは異常だったと感じる。

林道から広河原に降りるところには手書きの標識があり、ここからのルートの概念図が示されていた。もう一つの看板には、1965年の台風で一帯の原生林がすべてなぎ倒され、彦右エ門谷は大氾濫すべて埋め尽くされてしまったことが記されていた。

じつは数年前に彦右エ門谷を登る機会があった。その時の殺伐とした光景ともろい岩肌、ガレの急登だけが記憶に残り、その後来たいと思わなかった。kazikaさんもこんな沢を遡行したのかと半ばあきれた様子だった。

堰堤上で川原を横切ると古い源蔵新道入口の標識がある。最初は急斜面の植林帯をジグザグに登って行くと840m付近で尾根にあがる。しばらく登ると常緑樹のアセビとブナの自然林となり雰囲気が一転する。

樹林越しには顕著な山容のミカゲ沢の頭が間近に見える。最初ミカゲ沢ノ頭北西尾根から下れないだろうかと思ったが、沢に降りて地蔵尾根にのるところが時間がかかりそうなので日が短い今の時期はおとなしく往復することにした。一応検討だけはした尾根と谷を確認して先へ進む。

途中ブナの木の枝にヤドロギを見た。丹沢では初めて目撃したものでとても珍しい。尾根はしだいにやせ、所々にトラロープが張ってある。一箇所嫌らしいところがあって緊張した。金山谷側は奈落の底に落ちてしまいそうな急斜面だが、反対側の源蔵小屋谷の源頭部は緩やかな盆地状のブナ林で、雰囲気がいい。

縦走路の金山谷乗越にでたところで休憩する。メインストリートにおどりでたようで、さっそくつぎつぎと登山者とすれ違う。みなさん小屋泊りのようだ。檜洞丸の山頂部は霧氷のブナで白くなっている。いいなあ~。

神ノ側乗越へ下る斜面は一面ブナ林が広がる。芽吹きの時はきっと目を見張るほどの光景ではないか。淡い緑に萌える樹林が目に浮かぶ。再び登りとなり、広い尾根の斜面には大木が点在する。

あっちへウロウロ、こっちへウロウロと、歩みはのろい。臼ケ岳手前のベンチに着いた時は昼近くになっていた。kazikaさん一人だったら今頃蛭ヶ岳に着いていたのではないか。

登山道をはずれて少し南へ向うと左手の樹林が途切れ、蛭ヶ岳がどーんと目の前にあらわれる。遮るもののない姿を間近にして思わずわっと声がでる。さらに進むと平坦な山頂となり、相模湾が淡い色合いで輝いている。

臼ヶ岳山頂一帯は鹿の食害に対する植生保護柵が張られ、柵の中だけ笹が生い茂っている。その中でブナの大木が群居してる。本来は山全体に笹の下草が生えていたのだろう。時間があれば途中まで南尾根を下ってみるつもりだったが、のんびりしすぎてしまった。

蛭ケ岳の眺めがいい場所に戻って昼の休憩とする。食事の準備をしている間にkazikaさんがブナの枯枝を削って箸を作ていた。素朴な風合いが好感触。うどんで温まり、お茶をしてゆるゆるとした時間を過ごす。なかなか一人だと持てない時間だ。1時間ほど日向ぼっこをしながら今年の山を想い、来た道を戻る。

戻るころには檜洞丸の霧氷も消えていた。源蔵尾根のやせ尾根をへっぴり腰でこわごわと下り、最後に常緑樹の葉っぱで着飾った大きなブナに寄り道して尾根を下り、広河原に降り立った。

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うすがたけ3 うすがたけ4

神ノ川園地林道7:40-広河原8:30-金山谷乗越10:25-臼ケ岳山頂11:35/12:45-金山谷乗越13:40-広河原14:57-駐車地点15:45