ブナの沢旅ブナの沢旅
▲トップページへ
2010.01.05
檜洞丸~箒沢
カテゴリー:ハイキング

2010年1月5日

 

冬の晴れた日は、朝起きるとまずリビングから富士山を眺めることが日課となっています。真っ白な富士がよく見渡せる快晴の正月休みがつづき、歩きたくなりました。4日は夜前線が通過するというので、ひょっとして樹氷もみられるかもしれないと、急遽檜洞丸にハイキングにでかけてきました。一昨年の秋以来です。

谷峨駅から乗ったバスには他にハイカーはおらず、終点の西丹沢自然教室で降りたのは他に中年男性一人だけ。車もあまり止まっていません。寂しさが漂っています。あれー、管理棟も閉まっていると思ったら、バスを降りた人が管理人さんでホッとしました。

行き先を聞かれ、山頂の気温を確認してくれました。マイナス5度なので木道のところはアイゼンをつけた方がいいとか、富士山の絶景ポイントなどを親切に教えていただきました。話をしたおかげで元気が出て、行ってきまーすという気持ちで出発。

予想以上に温かく、青空の陽だまりハイキングです。1200mあたりからは富士山の展望も抜群なのですが、どうも暖かすぎて樹氷は望めそうにありません。凍りついた木道もとけかかっています。それでも真っ青な空を見上げるだけで清々しい気持ちです。

今日は雪で覆われた山頂を独り占めです。これまで何度か山頂を踏んだときはガスっていたり人が多かったりで、あまりゆっくりできた記憶がありません。なんだかとても嬉しくて、周囲の山々を同定しながら山頂を一周。楽しくてセルフ写真もたくさん撮ってしまいました。

山頂は回りにブナが点在する広場のようですが、数十年、いえ30年ほど前まではうっそうとした樹林に覆われ秘峰の雰囲気がただよっていたとのこと。そんな変化に思いを至らせず無邪気に写真などとっていいのだろうかとも思う。

昔の檜洞丸

(かつて山頂がブナの原生林に覆われていたころの山頂の一角。吉田喜久治著「丹澤記」より。1983年出版で、丹沢山塊、沢登りの回想60年をつづったものでとても興味深い記録です)

 

帰りは石棚山から箒沢へ。山を始めたばかりのころ、初めてこのコースを歩いたときに石棚山からテシロノ頭のブナ林に感激し、以来お気に入りのコースになっていたところです。

けれどほんの数年の経過をたどってみただけでも、ブナは元気がなくなっているような気がするのです。いつも目に留まるひょろ長い孤高のブナに思わずエールをかけたくなりました。丹沢のブナよ、頑張れ!これからどうなっていくのか見守って行きたいと思います。

2010年のスタートとなった雪化粧の檜洞丸で、青空と富士山が印象的な清々しい一日を楽しむことができました。今年も雪山、沢と頭の中ではプラン満載。どれだけ実現できるのか楽しみでもあり、頑張りどころでもあるなあと思いながら、たった一人のバスに乗って帰路につきました。

檜洞1 檜洞2

西丹沢自然教室8:30-檜洞丸11:00/11:30-箒沢公園前14:15