ブナの沢旅ブナの沢旅
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2009.11.03
後山川青岩谷(大滝まで)~ヨモギ尾根
カテゴリー:ハイキング

2009年11月3日

 

思えば、最初からいろいろとケチがつきっぱなしの山行でしたが、災い転じて福と成す。結局紅葉の陽だまりハイキングに一件落着して楽しんできました。

当初は今年最後の沢泊で紅葉と焚き火を楽しもうと、南会津の沢を予定していたのですが、折からの寒波到来で予報は雪マーク。寒っっ!思案の挙句、一週間延期。けれどしばらく歩いていないので、日帰りで天気のよさそうな奥多摩の青岩谷を計画しました。

寒波なのに沢なんて・・という声もあったのですが、現地で無理そうだったらハイキングすることで折り合いをつけたのでした。

車で青岩谷橋まで入れると思っていたのですが、直前になって倉沢橋で林道止めであることに気づき、どうしようー。1時間半の林道歩きとなりました。

寒さ対策は万全だったので予定通り遡行することにしたのですが、今度はなんとネオプレーンの沢タビを忘れてしまったことに気づき、どうしよー。こんな失態は初めてのことでした。

もともと寒波なのに沢登りなんてどうかしてるよといい続けているsugiさんが、すかさずハイキングに切りかえてもいいよと言ってくれたのですが、ソックスにビニール袋を巻いて沢に下りました。

昨日降った雪がうっすらと斜面を覆っており、陽がささないので暗い感じがします。ゴーロときどきナメ小滝がしばらくというか、ずっと続き、あっさりと大滝に到着しました。

確かに何もない沢では際立った存在です。左岸の急なザレ斜面を登って高巻くのですが、途中から雪がつき始めてフェルト靴が滑るったらありません。手もかじかんで凍傷になりそう。我慢できず一旦下りてもっと楽そうなルートを探ることにしました。まあ、これが最後のケチというか、魔がさしたというか。

少し手前から取り付いたのはいいものの、どんどん追い上げられてトラバースもままならず気がついたら小尾根に上がってしまいました。フェルト靴は雪団子がついたアイゼンのようで底は凍りついています。一方上り詰めた小尾根は陽だまりの穏やかな様相。

こちらにおいでと手招きしているように見えます。決めたっ、沢登は終了。ここから藪尾根ハイキングしながらヨモギ尾根に抜けることに。時間はたっぷりあるし、抜けるような青空と紅葉です。

読図をしながら1587mピークから派生する尾根にのると傾斜も緩み、ブナやミズナラの紅葉が美しい林層となりました。所々スズタケがうるさいのですが、うまい具合に獣道がつづいています。

この尾根を歩いたのは私たちが初めてだよねーなどと、あまり意味のないことを言いながら思ったよりも楽にヨモギ尾根にたどり着きました。正面には七ツ石山へ続く石尾根が見えます。

尾根の少し下に通っていた登山道はとても立派で素敵な道で思わず歓声です。ブナに囲まれた平らな所で煮込みうどんを作って休んだあとは、陽だまりハイキング。

下るにつれ紅葉が鮮やかさを増して行きます。奥後山からはニジュウタキ尾根と名前が変わりますが、とってもいい雰囲気です。登山道は1250m付近で尾根をはずれ迂回路となります。

尾根が広がってわかりずらく要注意でした。あとは淡々と明瞭な道をたどってシオ沢沿いの林道から塩沢橋にもどりました。なかなかの充実コース、なんちゃって。

青岩谷を最後まで遡行することはできませんでしたが、正直あまりこだわりを感じるほどの渓相でもなかったし、予定外のコースながら自然林の美しいヨモギ尾根を歩くことができたので、こういう山行もありだなと思いました。

 

コースタイム:記録せず