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カテゴリー:雑記帳
2015.09.19
みちのくの千年ブナ古道 仙北街道を歩く

自分がHPを持っていることを忘れるほど間があいてしまいました。

夏の一ヶ月半は別の世界に集中し、やるべきことをやって一段落。さあ山へ、と思った矢先に台風襲来。大きな被害が連日報道される中、沢に行くことが適切とは思えず、数年来の懸案だった仙北街道がよみがえったのでした。

高桑さんの「古道巡礼」で仙北街道を知って興味をもち、2010年の5月に計画しようと東成瀬村から資料を取り寄せたりして調べました。けれど当時は岩手側の胆沢ダムが建設中で下山道の確保がむずかしいことがわかり、断念した経緯がありました。

仙北道の歴史は平安時代にさかのぼります。胆沢城を築城した坂上田村麻呂が出羽国の雄勝城に通じる最短ルートとして開いた道だといわれています。そんな千年古道が地元有志により1990年代によみがえりました。簡単には行けない山域です。核心部分を日帰りで歩くのが一般的のようですが、山中泊で全行程を歩くことにしました。

山を越えて沢に下り、一夜を過ごしてふたたび山越えをする。。。こんな山旅を常々理想としていたので、仙北道はコンパクトながら変化にとんだ山旅となりました。石碑が所々あるだけで途中に標識はありません。古道の雰囲気を守ろうとする意図がうかがえました。

そしてなによりも素晴らしかったのは、ほとんど全行程がブナの道だったことでした。初日は天気に恵まれ、ブナの森は明るい新緑の雰囲気を感じさせてくれました。小出川に降り立つと、しばし沢歩きとなりました。沢靴に履き替え沢に入ると水をえた魚の気持ち。沢の要素が入ると山旅も変化がでて豊かになります。

翌日は沢沿いの古道ではなく、短い間ながら純粋に沢歩きを楽しみました。変化にとんだ沢でナメ滝や小滝が続きました。そして再び尾根を登り、ブナの大木が多い快適な山道を忠実に尾根に沿って岩手側に向かいました。

フィナーレに近づくと2年前に完成したダム湖が見えてきました。かつての古道終点とは地形が変わっているので興味津々だったのですが、降り口の標識を見て唖然!笑っていいのやら怒るべきなのやら。。。(後日の詳細記録へ)

最後にちょっとしたオチがついてしまいましたが、久恋のブナ古道を踏破できて幸せでした。

仙北12OLYMPUS DIGITAL CAMERA仙北10仙北11仙北9

 



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2015.08.13
沢からたどった「古飯豊山」:飯豊権現山岳信仰のルーツとか。。。

「古飯豊山」(ふるいいでさん)

聞き慣れない山名ですが、飯豊前衛の山域にある飯森山はかつてこうも呼ばれていたとのこと。そのわけというと。。。

山岳信仰の具現である飯豊権現は、古の時代には飯森山にあったところ、最澄、空海の時代に山岳信仰がより高い山をめざす流れの中で、現在の飯豊本山に移ったのだそうです。

そんな話を以前に小耳に挟んだことがあったので、飯森山に興味を持っていました。さらに、飯森山には一般登山道に準じる扱いのユニークな沢があって、喜多方市が毎年、まるで市民登山かのような沢開きイベントを行っていることも知っていました。

そんなわけで世間一般の沢登りとは勝手が違うらしいことはなんとなくわかっていたのですが、遠方からもわざわざやってくるパーティがあるほどで、そこそこ面白いらしい。。。

まあ、そんなイメージを持っていた飯森山の大桧沢を遡行してきました。噂にたがわず、突っ込みどころ満載のコースでした。まずは登山口の案内図からして驚きです。まるで沢沿いに道があって、詰めると沢の奥にキャンプ場があるようなイラスト。だいたい標識の立つ登山口自体が入り込んでしまうと沢を詰めるしかない「登山口」です。

登れない滝にはトラロープがかかっていますが、高巻きを経験していても、腕力勝負でけっこうアブナイ感じです。そのうえ、越えるのがなかなか難しい所もあり、私たちはアブミやカムを使ってようやく越えました。

そして件の「キャンプ場」。最初は沢の中にキャンプ場なんてどんな所かと思いきや、一段尾根をあがると、えっと思うような異空間が広がっていました。まるで林道終点広場という感じで、ブルーシートや鍋が置いてありました。でもここは奥深い沢のど真ん中。

沢はようやく穏やかな渓相になり、苦労なく尾根に詰め上がりました。そこはかり払いされた立派な「登山道」なのですが、沢遡行以外に使う道ではありません。

かつての山頂らしき地点には古い石の祠と年季の入った木製の社が並んでいました。年代は読み取れなかったけれど、明治以前です。数十年前までは麓の住民がここで雨乞いの行事をとりおこなっていたとのこと。また、古飯豊山の日中村が飯豊山の一の戸村に対して、「飯豊権現様」の返還を求める争いを起こしたという歴史もあるというのです。

そんなこんなで、興味深い山の興味深い沢でした。う〜ん、沢のことがほとんど書いてないですね。それは後日の詳細記録に譲ることにしましょう。

大桧沢1 大桧沢2



2 Comments

  1. 私、福島県郡山市に在住です。大桧沢・・・お疲れ様でした。安達太良の沢や、会津の沢など、こちらの沢に多数来ていただいて、うれしく思います。一度、「ブナの沢旅」さんにメールをしたいと思っていました。いつも、遡行記録を読ませていただき、参考にさせていただいています。私は、2003年から沢登りを始めて、大桧沢には、2004年と2005年に「つがさくら山岳会」主催の沢開きに参加しました。沢開きの時には、参加者全員ブルーシートや、各自のテント、タープの下に泊まり、山菜の天ぷらやお酒がたくさん出ます。ただ、下山は登山道を下るので、長くて長くて、厭になります。私の8月は、桧枝岐でした。8日に実川・ヤビツ沢。15日に下の沢。両方とも、日帰りで下山後は、七入のキャンプ場でのんびりしました。私は、すでに還暦を過ぎているので、沢は、そろそろ、終わりかなあ~と、思う今日この頃です。これからの「ブナの沢旅」さんのご活躍をお祈りいたします。私の仲間が、「山田沢田岩田」というブログをやっています。お時間のある時、お出かけ下さい。では、失礼いたします。

    Comment by やない かずこ — 2015年8月19日 @ 5:58 PM
  2. やないかずこさん
    コメントをありがとうございます。記録にでてくるyukiさんが郡山市在住の人で、「つがざくら山岳会」で大桧沢イベントを主導している若者の知り合いなんですよ。

    沢を始めてすぐにあの沢に行くというのはけっこう大変だと思いましたが、地元のみなさんは山登りのベースが首都圏よりもレベルが高いのだと思います。下りは沢も長かったですが、登り返しがないだけましかもしれません。辛いですから、あれは。

    私が沢を始めたのはやないさんより少し遅いですが、年齢はほとんど同じだと思います。だから、沢はそろそろ終わりかなあ〜、なんてことはないですよ。沢もいろいろですから、まだまだ楽しめるところがあると思っているのですが。。。

    「山田沢田岩田」さんは、私の山友がご一緒したことがあり、ブログも知っています。
    これからも郡山に行く機会があると思いますので、いつかどこかの沢でばったり、なんてあると楽しいですね。

    Comment by akiko — 2015年8月19日 @ 11:01 PM

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2015.07.31
大増水の恐怖を体験した楢俣川洗ノ沢

前回の沢旅からなんと4週間近くも経ってしまいました。ずっと延期続きの足尾の沢を予定していたのですが、栗原林道が通行止めという情報を直前にキャッチ。さて、どうしよう。新しく調べる余裕はありません。そこで数年前に日帰で途中まで遡行した楢俣川洗ノ沢を最後まで詰めて笠ヶ岳に登ることにしました。

楢俣川には魅力的な沢がたくさんありますが、入渓までの長い林道歩きがネックになっています。その点、洗ノ沢はアプローチが楽で、難しい所もないナメのきれいな沢です。グレード的にも楢俣川の中では初級のやさしい沢という位置づけです。

楢俣川ではすでに、ススケ沢や後深沢、仮小屋沢、ヘイズル沢を遡行しています。洗ノ沢も途中まで経験済みなので、気分的には気楽です。いつも予想に反して苦労するブナの沢旅ですが、今度こそのんびりできるはずでした。

久しぶりの洗ノ沢。最初のゴーロをやり過ごすときれいなナメやナメ滝が続きます。気が抜けるくらい安穏とした沢歩き。ワクワクドキドキ、エキサイティングな未知の沢もいいけれど、時にはこんな風にのんびりする沢もいいものです。

新しく見つけたテンバでは、川原で焚火しながらゆったりとした時をすごし、テントは張らずタープの下で開放感たっぷりのおやすみなさい〜と、ここまでは理想的な展開でした♩

あっ、前置きが長過ぎますよね。そう、夜中に雨が降り出したんです。雷もなりました。しばらく降って一旦やんだのでこれで雷雲は通過したと安心したのですが、ふたたび本降りとなりました。途中でテントを張ったので外の様子はわかりませんでした。そのうちに沢音とは違う飛行機の轟音のような響きが続くので気になって外に出てみたんです。そして目の前の光景に啞然!心臓がドキドキを越えてバクバク!

沢が怒濤の勢いで目の前一杯に広がっていたんです。焚火をした一段高いゴーロの広川原が水没して水がタープの前に迫っているではないですか。今こうして書いていても思い出してドキドキするほどです。

弱小パーティの私たちはこれまで、悪天には人一倍用心深く対処して日にちをずらしたり行き先を変えたりしてきました。だからこんな増水の経験などしたことがありませんでした。急いでいつでも動ける体勢をととのえ、万一の場合にそなえました。

さいわい明け方には雨がやみ、増水は小康状態となりました。あれこれ選択肢を相談して水が引くのを待つことにしました。実体験はありませんが、増水に対処した記録はいくつか読んでいたので、その情報が参考になりました。

しだいに減水の兆しが現れ、見えなかった岩が見えてきたところで行動を決めました。長い行程なので、これ以上停滞していると明るいうちに下山できないタイムリミットでした。

ほんとに恐かったですが、青空が広がり勇気づけられました。危険な状況は脱したのですが、普段なら楽しく登れそうな滝は取り付けずすべて巻きました。あらゆる動作に時間がかかり笠ヶ岳にたどり着いた時は時間も押していたし、エネルギーを使い果たした感じでした。それなのに、さらに4時間の下山路!

まさか洗ノ沢でこんな体験をするとは夢にも思いませんでしたが、とても貴重な経験でした。いくつかの教訓も得ました。そしてこんな状況の中で撤退せずに歩き通したことに小さな自信を得たのでした。

ちなみにアメダスによれば、麓の水上では4時間で170ミリの降雨が記録されたとか。そんなときに沢泊まりしていたなんて!

写真は増水前と増水後(多少減水してます)

せんの沢1 センの沢2



1件のコメント

  1. 実はもう6-7年前、宝川温泉から板幽沢に釣りに出かけたことがあります。朝は晴れていた天気が昼ごろには雷雨に変わり、早々に沢から引き揚げ雨宿りをし、雨が上がった宝川林道に戻ると、穏やかに流れていた宝川が激流に変わっていたことがありました。後で、東黒沢でキャニオニングしていた人たちが流され行方不明者が出たと聞き、そのまま釣りを続けていたら危なかったのです。宝川の激流は林道から見下ろしたので恐怖はありませんでしたが、今回は目の前の足元。凄い光景でした。でも、テン場にした場所は前日チェックしたとき、水流の痕跡がなかったので、ここまでは来ないという「確信」があり、何時間もそこから少しずつ引いていく沢を眺めていたのです。過去には、増水すれば流されてしまうような場所を、今夜は降らないよねとテン場にしたことも無きにしも非ず、今後の大きな教訓になりました。

    Comment by sugi — 2015年8月1日 @ 7:22 AM

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2015.07.13
行きがけの駄賃の山@北横岳

「行きがけの駄賃の山」とは、大正昭和期の岳人、藤島敏男氏がよく口にしていた言い方です。この表現を最初に知ったとき、いかにも毒舌家として知られる彼が口にしそうだと愉快に思いました。平たく言えば、ついでに行く山だというのはすぐにピンときますよね。機会があれば自分も使ってみたいものだと思っていたんです。

梅雨の合間の好天の週末。みなさん各地の山へ、沢へと向かわれたことでしょう。わたくしはというと、ずっーと前から学生時代の友人達と恒例の温泉旅行が予定されておりまして、邪念を振り払い蓼科へ行って参りました。

このサイトをいつも見てくださるかたは覚えているかもしれませんが、そう、前回は1月に大菩薩嶺麓の温泉旅行でした。また行ったのか、なんて思わないでくださいね。みんな時間に余裕があるお年頃で、以前のようにスケジュール調整がつかずに流れるなんてことはないんです。あの時は、麓までいってすごすご帰るのは忍びないと、泊まった翌日は一人早朝宿を抜け出して大菩薩峠から嶺を周遊する雪山ハイキングにでかけました。

今回も翌日の日曜日はどこか北八の山と池巡りでもしようと思っていました。すると最近ハイキングを始めたお姉さんが、「アコ、ついでに山行くんでしょ。私も行きたいからどこか計画して〜」とのメール。山に行かないわけがないと、みな思っていたようです。ならば一肌脱ぎませう〜。

だから今回は私利私欲をすて、初心者でも楽しめる北横岳にしぼりました。思えば去年暮れからの雪山シーズンになぜか2回も北横岳に登っています。とくに好きというわけじゃありませんが、いつも北八ツは悪天時のバックアップなのです。でも一度も展望を拝んでいないことに気付きました。そんなこんなで、これは「行きがけの駄賃の山」だわ、と思ったしだいです。そういえば大菩薩の時は「たなからぼた餅の山」なんて書いたっけ。

当日は朝から快晴でみんなワクワク。(わたしは内心、大渋滞じゃないかな〜)ロープーウェイ山頂駅からペースに気遣いながらゆーっくり歩きます。それでも慣れていないと急登では息が切れます。山頂からは八ヶ岳連峰の山並みが近く、南北、中央アルプスがすべて見渡せます。わたしも初めての展望です。素直に良かった〜

でもすごい人出です。休憩にはせわしないので南峰をさらに進んで、登山道から少し外れた大岩の窪地でランチタイムを取りました。静かな絶景ポイントです。お湯を沸かしてラーメンを食べ、食後はお茶とお菓子で大満足。ちょっとしたことでも初めての人には新鮮なのですよね。喜んでもらえて私もとっても嬉しかったです。こういう喜びはあまり経験がないので、自分にとっても新鮮な体験となりました。また企画してもいいかな〜

北横1北横2北横3北横4

 

***

ついでに帰りがけの駄賃情報ですが、冒頭であげた藤島敏男の息子は作家の藤島泰輔で、その奥さんがジャニーズ事務所の副社長、メリー喜多川。そんで藤島泰輔の死後、彼の父親が残した山岳図書や何やらは、ジャニーズ事務所のどこかの倉庫に保管されているのだそうです。それを知ったとき思わず、ひぇ〜。次期社長は誰がなるのか知らないけど、マッチとか東山くんあたりの「大御所」タレントさん、どうか紙くずだなんて処分しないでくださいね。(最新情報については与り知らぬことをおことわりしておきます)



1件のコメント

  1. 北横岳を「行きがけの駄賃の山」なんて書いたとたん、地元の山ともから、いい山なのに、行きがけの駄賃だなんてかわいそうとメールが届きました。
    でも藤島センセイは、私の愛する南会津の坪入山を行きがけの駄賃なんておっしゃったとか。行きがけの駄賃でいけるような山じゃないのに、こっちの方がよっぽどかわいそう。なんと会津駒のついでだとか、昔の岳人の健脚ぶりは半端ないです。
    まあ、すべてご愛嬌、言葉の綾ですよねっ、センセ!

    Comment by akiko — 2015年7月13日 @ 8:24 PM

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2015.07.08
保呂内沢の遡下降を繰返してたどり着いた神秘の沼@沼沢沼

今回のみちのくブナの沢旅で、虎毛山塊の保呂内沢を周回してきました。そしてなによりうれしかったのは、分水嶺を越え、訪れる人も稀な秘沼、沼沢沼に足を踏み入れたことでした。かなり大きな沼ですが登山道はなく、沢を辿るしか手だてがありません。

とはいえ秋田側の皆瀬川から入れば途中まで林道があり、沢の遡行もゴーロ歩き程度ですみます。だから秘沼というほどではないかもしれません。けれどこれでもわたし、沢やのはしくれです。ちょっとチャレンジングな保呂内沢西ノ股沢を遡行して尾根を越え、本流の源流を下ってふたたび分水嶺の尾根を越える。そうしてようやくたどり着くというプロセスを経てこそ、沼沢沼を秘沼と呼ぶことが出来るのだと思います。

分水嶺を越えてからは困難なことはありませんでした。稜線下の急斜面をやり過ごすと穏やかな樹林の平地が広がり、涸れ沢はまるで登山道のようでした。突然視界が開けて沼が目に入ったときの感動はなかなかのもの。どんよりとした空模様が静寂な雰囲気を醸し出し、神秘的でした。もっと奥の景色がみたくて沼に入ってみました。元気な人なら泳ぐこともできたでしょう。

感動の時間はあっという間に過ぎて行きました。沼沢沼までほんとうに来ることができたという充足感を抱きながら本流に戻りました。下降路にとった本流はあくまでも穏やかな流れがつづきます。でも飽きることはないのです。本流のよさは両岸に広がるブナの原生林。これぞブナの沢旅!です。

ところで肝心の西ノ股沢はどうだったのか、ですよね。それは後日の詳細記録に乞うご期待を!(こっそりいえば、楽じゃなかった!です)



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2015.06.27
「安達太良10名谷」8本目は期待を上回る東鴉川

「安達太良10名谷」

へえー、そんなのがあるんですか?いいえ、シャレです(笑)。

だって○○名山的な山の捉え方には興味ありませんし、山や沢をそういう風に捉えたくないと常々思っています。名山シリーズの火付け役となったのは深田久弥ですが、本人は、「あまり人に騒がれないつつましい山が好きである」「どんな場合にしろ、私は決して混む山へは行かない」と語っているそうです。

NHKで、「日本百名山一筆書き」に続いて「二百名山一筆書き」の放映が始まるようですが、「私は山を飛脚的に登り降りするのを好まない」とも・・・

(横山厚夫「山麓亭百話」中より)。

また脱線してしまいました〜

先週の日曜日にこれまで遡行した安達太良の沢7本の写真集をまとめて公開したばかり。東北南部もそろそろ梅雨入りしそうな雰囲気だったので、その前に手軽にもう一本と、急遽決めてまだ遡行していない東鴉川に行ってきました。こうなると、どうせなら10本「制覇」しようかなどと、遊び心が芽生えてきます。そこで安易なネーミングを思いついたという次第です。

他の安達太良の沢と比べるとあまり遡行されていない沢です。だからそれほど期待せずに遡行したのですが、いや〜、なかなか面白かったです。豪快な大滝二つとシャワーの小滝、きれいなナメ帯が何箇所かと、いろいろな表情を見せてくれます。ボサっぽい所もゴーロもあるのですが、記憶に残るほどではありません。

登山道に抜けてからの下山路も稜線漫歩風で魅力的です。箕輪山〜鬼面山をへてブナ林のきれいな野地温泉に降りました。どうしてもっと遡行されないのだろうと思うのですが、たぶん最大のネックは入渓と下山が離れていることなのかな。私たちは車一台だったので、回収に自転車を使いました。ほとんど車が通らない緩やかな下り一方の道なので、それほど大きな負担ではないようです。(といっても、私は待っているだけだったので、パートナーに感謝です)

後日詳細記録と写真集を更新しますので、きっと行ってみたくなると思いますよ〜♩

東からす2 東からす3



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2015.06.21
安達太良の沢7本の写真集を一挙公開しました

最近安達太良づいています。この弾みで過去に遡行した安達太良の沢の写真集を作成してみました。穏やかでナメのきれいな沢が多いので、限定された山域としては一番多く遡行していると思います。

以下遡行年代順にリストアップ:沢名をクリックすると写真集に変わります。

杉田川  2007年10月、2013年6月、2015年6月

石筵川  2008年6月、2015年6月

湯川   2008年9月

仏沢   2010年6月

中ノ沢 2010年6月、2013年7月

烏川右俣 2011年10月、2013年10月

赤留川  2013年7月

 

杉田川と石筵川は今月の記録にある通りです。

湯川は登山道が沢沿いにつづいており、下流部はゴーロが長いのですが、とても美しい天の川のようなナメと霧降の滝が印象的でした。

安達太良の沢は、入渓して最初は長いゴーロ歩きとなり、中盤からきれいなナメがつづくというパターンが多いようです。仏沢もそうでした。仏沢のナメは他の安達太良の沢とちがって斜度があり、フリクションの効くゴツゴルしたナメを快適に登って行く爽快感が得られます。6月がお薦めです。源頭部の薮が雪渓で覆われ、最後は快適な雪渓歩きで鉄山の稜線に抜けられるからです。

中ノ又沢は小振りな沢ですが、美しい赤ナメがつづきます。そして上流部のある地点で赤ナメの原因となる高濃度の鉄分噴出地点となり、そこから上は普通の沢に戻ります。

2回遡行している烏川右俣ですが、烏川だけは2回とも10月の紅葉シーズンです。たぶんあまり濡れない沢だからでしょう。下部は遊歩道が並行していますが、ナメがきれいです。中盤はボサがかぶりますが、そこを抜けると突き抜けたアルペンチックな雰囲気となり、大滝が登場します。

大滝は巻くことも登ることもあなた次第。ただ、烏川右俣の魅力は大滝上の源頭部にあると感じています。左俣の遡行記録が圧倒的におおいのですが、最後はかなりの藪漕ぎのようです。そこで私のお薦めは、二俣からすぐにあらわれる左俣唯一の売りである階段状大滝を上り下りしてから右俣を遡行するコースです。

赤留川は他の沢よりも少し難易度が高いかもしれません。やはり中盤からがハイライトで、赤茶けた長いナメがつづきます。ナメ歩きだけじゃ物足りないという人にはお勧めです。大滝もルートを見定めれば登攀できるかも?(保証の限りではありませんが。。)

どの沢も中盤に大滝があらわれるのは地層の成り立ちと関係しているのでしょうね。他にも遡行されている沢として、東烏川や迷沢、深堀沢などがありますが、遠方から出向く価値があるかどうかは疑問のようです。さすがに地元の福島登行会は以上の「マイナー」な沢も記録を出しているので、関心があればHPを検索してみてください。

今日は雨の日曜日。山にいかない休日にこんな作業をして振り返ってみるのも悪くないですね。



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2015.06.17
ブナの沢旅的安達太良一押しの美渓 石筵川

「ナメと苔が美しい新緑の沢に泊まって焚火を楽しみ、藪漕ぎなしで船明神山に登って安達太良が持つ二つの顔を俯瞰する」

これがざっと安達太良の沢第二弾のテーマです。くしくも7年前の遡行とまったく同じ日程となりました。あの時はブナの沢旅の「若葉マーク」がようやくとれたころ。そして我が家には、再生の希望を抱いた旅立ちがありました・・・

あの時は7年後がどうなっているか想像もつかなかったけれど、なぜか私はふたたび石筵川にやってきました。今回はどんな希望が持てたのか自分ではわかりませんが、石筵川は以前のイメージ通りに穏やかで美しかった〜

安達太良の沢はこれまでに7本遡行しました。それぞれ良さはあるのですが、総合的にみると私は石筵川が一番好きです。同行者も同感してくれました。ゴーロ川原もけっこう長いのですが、6月というシーズンは平凡な渓相をもみずみずしい緑に包んでくれるのですてきです。なによりも苔の鮮やかさがナメの白い流れを際立たせていました。もう美しすぎてメロメロになりました。

前回は源流部で行程の短い右沢を詰め、かなりの薮をこぎました。大方のパーティはこのルートを選びます。けれど今回は藪漕ぎのない左沢へ進み、船明神山に抜けました。長い行程なので日帰りは厳しいけれど、沢泊まりなら断然こちらのコースがお薦めです。とっても快適なテンバも用意されているのですから。

源流遡行の沢旅の雰囲気を感じながら稜線に抜けました。一般ルートとは違って人臭さがない緑豊かな安達太良山を初めて眺めることができて新鮮な気持ちになりました。船明神山から安達太良山へのルートは左右の景観があまりにも対照的なので驚きました。いろいろと新しい発見でした。

下山路も地味なコースですが膝にやさしいとても歩きやすいお花満載の登山道でした。お約束のすてきなブナ林もちゃんとありました。と、いう具合に、わたし的には安達太良で一押しの沢コースを満喫しました。帰宅後どっと疲れがでた所に7年の歳月を感じてしまったけれど、また行きたいお気に入りの沢です。

石筵7 石筵16



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2015.06.09
ビビリすぎた安達太良山麓すぎた川

いよいよ梅雨入りしましたが、直前の日曜日に安達太良山麓の杉田川に行ってきました。

すでに奥森吉の沢で一応の沢始め済みですが、メインがヒタヒタ歩く沢だったので、「沢登り」としては、杉田川で本格始動です。そして前回の遡行で味をしめた下山路でのタケノコ狩りも楽しみの一つでした。

さて、タイトルの「ビビりすぎたすぎた川」座布団一枚!って、自分でけっこう気に入ってるんですけど、こういうのっておやじギャグっていわれちゃうのかな〜。

でも、そうなんです。とくに前半ビビってしまい自分でも情けなかったです。ラバーソールで滑った所にハマってしまい、どおってことない所で動けなくなりお助けだしてもらったのがマイクロトラウマの始まり。

滝を越えるのにドロドロの外傾した岩壁のトラバースでもモタモタ。ロープ出す?という天の声にすぐさま飛び付いてしまいました。前回は何ともなかったのにな〜(内心トホホ)

次の滝だってそう。ビビって逃げて足を抑えてもらってようやくクリア。これまでの2回の遡行では普通に登ってる所です。もう、後退著しいと、情けない。

それでようやく中盤から調子取り戻し、っていうか、難しい所なくなったので普通に歩けました。

同行者もようやく長いリハビリから本格復帰第一号の沢始め。それで一ヶ所油断した所でまさかのドボン。毎年沢始めに通ってるのにこんなこと初めてだと、ショックを隠せない様子。

なんだかロートルパーティはしょっぱなから波乱づくし(っていうほどでもないかな)。話題といったら、バランスが悪くなってるとか、怪我したらもう終わりだとか、まあ歳なんだからしょうがないですけどね。などと続くと湿っぽくなりますが・・・

コップに半分しか水がないと思うより、まだ半分もあると思えばいいのです。この歳でけっこう頑張ってるよ〜。なんだかんだいったって、先行の自分たちより若いパーティに追いついたじゃない〜と、最後は自分たちにエールを送ったのでした。

それに今年もタケノコがたくさんとれました。毎年入山しているパートナーはちゃんと太いタケノコの在処を知っているのです。タケノコ料理のレシピも増えたし天気よくて新緑の沢がとってもきれいだったし、やっぱり東北の沢はいいなあ〜と満足して帰ってきたのでした。

さて、次回は沢に泊まって焚火を楽めたらいいな〜♩

杉田川15 杉田川13

 



4 Comments

  1. かなり以前からコチラのHPをこっそり拝見していたのですが、今回はじめてコメントを書きます。

    実は、同じ日に杉田川におりましたので、びっくりしました。
    「先行の自分たちより若いパーティ」と書いていただいた4人組の1人です。
    (実は、それほど若くはないのですが・・・。)

    これからも、お邪魔致しますので宜しくお願い致します。

    Comment by Mt.Racco — 2015年6月11日 @ 11:07 AM
  2. Mt.Raccoさん、

    コメントありがとうございます。
    あの時お話する機会があればよかったですねー。と、残念!
    森吉山のステッカーが張ってある車がそうですよね。前の週に行ったばかりだったので親近感で目が留りました。
    下山時にはなんとなく全員集合でタケノコフィーバー、楽しかったですよね。
    これからは「こっそり拝見」といわず、おおっぴらに(笑)来てください。
    またどこかの沢で会えたらいいですね♩

    Comment by akiko — 2015年6月11日 @ 12:53 PM
  3. 再び失礼します。
    それは、おそらく私の車ではなく、ご一緒していただいたリンク先の方の車だと思います。
    私の方は「白い粉に狂った私」と「南会津藪山滑降隊」のステッカーが貼ってある車です。

    Comment by mt.racco — 2015年6月11日 @ 8:30 PM
  4. 間違ってごめんなさい〜
    「白い粉に狂った私」と「南会津藪山滑降隊」!
    そうでした。面白いステッカーだと思っていたら、同行者がテレマーカーの人達だと
    言ってました。スキーをやらない私は、どうしてわかるんだろうと??

    Comment by akiko — 2015年6月11日 @ 11:31 PM

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2015.05.30
ブナの沢旅 in ワンダーランド奥森吉 (雪と新緑とブナと沢)

ここ数年、雪山が一段落するとブナの新緑を求めて東北に向かうことが恒例になっています。昨年は船形山を巡る周回コースを歩き、一昨年は神室連峰と隣接するブナの尾根を歩きました。どちらも残雪と新緑が美しいコースでした。

そして今年は奥森吉を選びました。ブナの沢旅「事始め」の山です。以前から残雪期の奥森吉を歩いてみたいと思っていたのです。それには少し時期が遅くなりましたが、代わりに沢歩きも楽しむことができました。

今年は雪が多かったけれど雪解けも早かった、というのが大方の山の状況でした。5月後半の今年の奥森吉がどのような状況なのか。あまり情報がなかったので雪にも沢にも対応できる装備を携え、あとは現地でケセラセラという気持ちでした。

一つこだわったとすれば、テント泊で森吉山から奥森吉の沢の源頭部まで縦走して、これまで部分的に歩いたルートを繋げたいということでした。目的達成しました。予想以上に残雪が多くルートファインディングに手間取ったりもしましたが、それがかえって楽しさを倍増したといえるでしょう。

今回は4回目でしたが、行くたびに新しい発見があります。まさにワンダーランドという言葉がピッタリの山域だと実感しました。次回の遊び場も見つけました。まだまだ探索の余地があります。

おまけとなった3日目は、いよいよの沢始めです。奥森吉の沢といえば桃洞沢が定番ですが、私たちは奥森吉の「上級者」なのだから桃洞沢はもう卒業するのだとタンカを切り、地味ーな赤水峠をめざしました。赤水峠はブナ林が美しいと聞いていたからです。

赤水沢から赤水峠を越えると八幡平の玉川温泉に抜けます。かつての湯治道を歩いてブナの峠で一服する。こんなロマンチックなシナリオを心に描いて赤水沢を歩きました。源頭部は雪で覆われていましたが、最後は一筋の細い道となって峠に乗り上げました。

赤水峠はブナの大木に囲まれた広場のようなところで、思い描いていたよりも広々としてステキでした。ブナの切り付けは明治や大正の文字が読み取れました。湯治だけではなくマタギの休憩場所だったのでしょう。いろんなことが想像できる憩いの峠でした。

地味だけれど渋くて想像力をかき立てるルートを歩くことができてうれしかった〜。こんな感じで今年も東北の新緑ブナの山旅、沢旅を楽しんできました。さあ、いよいよ沢シーズン到来です♩

赤水峠2 赤水峠9

詳細記録は後日に・・・



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