ブナの沢旅ブナの沢旅
▲トップページへ
カテゴリー:雑記帳
2016.01.05
新年山行はちょっと変だよの谷川岳

明けましておめでとうございます。

今年も「ブナの沢旅」をよろしくお願いいたします。

今年のお正月、わたくしは何と二日と三日は体調不良で食事ができず散々な思いをしていました。予定していた三日の新年山行は当然中止です。風邪でもないし原因不明ですが、三日の夕方から回復の兆しがでてきたら急に欲がでてきました。だってこのままお正月が終わってしまうなんて悲しすぎます。

「病み上がり」だから無理せず低山陽だまりハイキングと思ったのですが、予報をチェックすると谷川岳が快晴マーク。むむむっ、とさらに欲がでて、そういえば一昨年の新年山行に谷川岳に登ってとても気持ちよかったから、これからは恒例化したいなんて言っていたことを思い出しました。

そんなわけで、ロープウエイで雪山の景色を見るだけでもいい〜ということで行ってきました。まだ正月休み中だし天気いいし人出も予想していたのですが、上毛高原駅から乗ったバスは貸し切り状態。水上から少し乗ってきてホッとしたくらいでした。

ロープーウェイ乗り場も誰もいなくて貸し切りです。なんだか勝手が違います。その上流れている音楽が悲哀を誘うのです。

Why does the sun go on shining

Why does the sea rush to shoe?

Don’t they know its the end of the world

‘Cause you don’t love me any more?

なつかしいメロディーですが、失恋の歌で観光地やスキー場で流す音楽かなあ。でもたった一人のロープーウェイで思わず口ずさんでしまいました。この The End of the World 、アメリカナイズされた大学の新入生のとき毎週のように開かれたBall party の最後に演奏された、いわゆる「チークタイム」の曲だったんです。(って、脱線しすぎ!)

雪景色を眺めながら懐かしいメロディを口ずさんでいるうちにずっと感じていた胃もたれが消えていました。ときめきの治癒力ってすごいですね。山頂駅をでるとようやく数名の登山者さんがいました。みなさんアイゼンをはいているので、右にならい。結局シューはお荷物になっただけでした。

トレースは明瞭でまだ夏道です。だからちょっと嫌らしいポコ越えもありません。弱った体にやさしい滑らかな雪道を気持ちよく進むとすぐに熊穴沢避難小屋へ。全然埋まっていません。2年前より積雪が2m位少ないです。ロープウェイから見下ろした西黒沢はまだ水がジャージャー流れていたし、岩壁は黒々しています。

だからですね。いままでの印象では登山者と同じくらいボーダラーが登っていたのですが、誰もいません。ハイカーばかり、しかも単独の人が多かったです。しばらくは無風状態で暑いくらい。よく来ているというおじ様もこんな谷川岳は初めてだと言っていました。

傾斜がでてくるとさすがに足がだるくなってきました。2日間ほとんど食べていなかったのですから想定内です。でもあまりに景色がいいし気持ちいいので苦しさがまぎれました。つぎつぎと後続に追い抜かされながら最後の急登をやり過ごすと突然肩の小屋が見えてきました。我ながらオオっ。

トマの耳は第一陣の先行者がすでに先に進んだ後だったので誰もいません。気分は最高です。体調がよければ西黒尾根から登れたのに〜と、欲はつきませんが、正月早々のクサッタ気持ちが払拭できてよかったです。すぐにやってきた単独者さんと写真のとりっこをして先へ進みます。

谷川岳山頂からは上越国境線とさらに先の奥利根の山並みがさらによく見渡せます。さすがにあちらはもっと雪が多くて真っ白ですが、苗場山方面はちょっと少な目のようです。万太郎谷も埋まりきっていません。山スキーをする人はシーズン到来が遅くなりそうですね。

思い切って来てみるものです。心と体がリセットされた気分です。来た道をもどります。バスの時間まで時間があるので帰路はのんびりです。肩の小屋のベンチでひなたぼっこしながら休みますが、なぜが食べたくなくてお茶だけ。やっぱりまだ調子悪いのかもしれません。

避難小屋でまた休んでパイナップルだけ食べました。パイナップルってふだんは食べないのに山で食べるとジューシーな酸味と甘みが体にしみます。最近は山行の定番行動食です。ここでもそれ以外は口にできません。う〜ん。

夏道のブナの冬芽が早くもふくらんでいました。これから本格的な寒い冬が来るのでしょうか。今回の印象は去年3月末に来た時のようでした。ロープーウェイで下って身支度をしてさあ、ちょうどいい時間だとバス停へ。あらっ、誰もいない。なんだかイヤな予感がして時刻表をみると、ガ〜ン。朝バスを降りた時に確認した時間は夏期のみの運行ではないですか。

つぎのバスまで1時間以上ありますが急ぐわけでなし、まあ、いいっか。3時台に上越線があることを思い出しました。土合駅までてくてく歩き、何を思ったのか、そのまま横浜まで鈍行列車にゆられて帰宅(たぶんこれが最初で最後でしょう)。友人にことの顛末をメールしたら、あきれ模様の「たまげたもんだ」と返信をもらい、にんまりしたのでした。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA谷川9谷川11谷川12



0 Comments

No comments yet.

Sorry, the comment form is closed at this time.

2015.12.03
新たな魅力を発見した足尾の山々

山への思いが薄れたわけではないけれど、ちょっと新しい事に手を染め始めたためつい足が遠のいているこの頃。ようやく日程がとれたのですが、雪山には早すぎる今の時期は行き先に悩みます。

そんなとき、シーズン中には目が向きそうにない足尾の山が浮かびました。これまでも真っ先に口の端にでる山ではなかったのだけれど、地味で不遇な歴史が哀愁を誘うのです。今回選んだ大平山松木尾根から社山南尾根の周回コースは以前からいつか歩いてみたくて引き出しに入れていたものでした。

けっこう長いコースなので日の短い今の時期は山中泊のつもりでした。けれど土壇場で、重いザックを担ぐよりは空身で早立ちすれば日帰りできそうだという誘惑にまけました。やっぱり日帰りは気が楽ですね〜。いいのか悪いのか。。。

松木尾根は登につれ雰囲気が良くなり展望も抜群で素晴らしい尾根でした。足尾の山に多く見られる笹原が広がりゆったりと穏やかでとても癒されました。先週降った雪が思ったより残っていて稜線ではさながら雪山始め。右手に皇海山から中倉山に続く尾根、左手に中禅寺湖と日光の山々を展望しながらの雪原漫歩を楽しみました。

きっと真っ青な青空に助けられたからでしょう。大平山から社山の縦走路もゆったりとした雰囲気がとても気に入り、積雪期にまた歩きたいと思ったほどです。2月に一人で日光側から社山に登ったので今年2度目の山頂です。

下山は社山の南尾根を下りましたが、この尾根もゆったりとして歩きやすい展望のいい尾根でした。登山道はありませんがかなり歩かれている様子で、松木尾根よりも踏み跡がしっかりしていました。

登りの松木尾根に少々時間がかかったので大平山で予定通り社山に進むかショートコースに変更するか迷ったのですが、初心貫徹してよかったです。明るいうちに車にもどることができました。日帰りハイキングとはいえ、とても充実した魅力的なコースでした。

ashio3 ashio7



0 Comments

No comments yet.

Sorry, the comment form is closed at this time.

2015.11.07
予想外の苦戦を強いられた沢収め

そもそも、11月に四万川本谷で沢納め、というプランに無理があったような気がします。下流部はゴルジュが発達して水に浸かることが多い沢なのですから。

ある程度は予想していたのですが、それほど悪い所はないらしいし、いざとなればトロッコ軌道跡にあがればいいし。。などと楽観的に考えていたのです。

中高年パーティの「ブナの沢旅」なので、予想よりも時間がかかったり、大変だったりすることはよくあるることです。けれど大方は想定内の行動と時間で計画通りに遡行しています。

なんだか奥歯にものが挟まったような言い方ですね。一体どうしたっていうのっ、て言われそうですが、要するに想定外の時間がかかって予定の周回コースがとんでもなくなり、ルート変更して、大出費をして車に戻ったのでした。

やはり秋は濡れたくないという気持ちが先立つので、安易に高巻いたところ沢に下りるのに苦労することしばし。。。もう見る人から見れば、あんた達何やってるの!っていわれそうなトホホな状況。

でも沢遡行は中退することなく分水嶺に抜けました。ホントは稲包山を経由して車に戻るはずだったのですが、到底無理なため三国スキー場跡へ下りました。そこから四万川ダムへはタクシーで。人生で一番高額なタクシー代となりました。でも、無事に帰ることができてよかった!

shima1



3 Comments

  1. お疲れ様でした。実際、タクシー代はいくらかかったのですか?
    四万川はいずれ遡行したいと思ってますので
    メール返信で構いませんので教えていただければ参考になります。

    Comment by takeshi — 2015年11月26日 @ 10:22 PM
  2. takeshiさん
    お問い合わせの金額は二万円強です。
    現金は持ち合わせておらずクレジットカードも使えないので、駐車地点からコンビニがある中之条駅近くまで
    (運転手さんのアルバイトでメーター倒して)行ってもらったためさらにプラス3000円です。
    何もなければ問題ないでしょうが、三国スキー場まで車が入れるので、単独の場合は最悪を想定して
    これくらいのお金をもっていると安心ですね。

    Comment by akiko — 2015年11月27日 @ 6:42 PM
  3. そうですか。。。クレジットカードが使えない場合もあるんですね。
    まずは無事戻れてなによりです。

    Comment by takeshi — 2015年12月9日 @ 10:35 PM

Sorry, the comment form is closed at this time.

2015.10.27
「ブナの沢旅」サイト攻撃を受ける

このところ山行の更新が滞っていましたが、ようやく私もHPも正常化しました。2年ほど前にWordPressというブログシステムを使ってHPを作り替えてもらったのですが、今年の春くらいから海外からの不審なアクセスがふえ、サーバー会社から警告を受けました。

そのときは侵入した不正ファイルを除去するなどの対応をしたのですが、再び報告がきて、「ブナの沢旅」のスパムメールがばらまかれている苦情が報告されていて、抜本対策をとらないと利用停止もあり得るという警告!

そこでHPを作成してくれた人に依頼してHPをつくり直すことに決め、記録をすべて移行してもらったのでした。こういう技術的な問題に直面すると私はお手上げなのですが、助けてもらってようやく元通りに使うことができるようになりました。ホッ! この分野に詳しい管理人さんも、WordPressの乗っ取りは聞いたことはあるけれど、経験するのは初めてとのこと。どうしてこんな小さな個人のサイトが狙われたのか、不運としかいいようがないようです。

新しいサイトを作ってもらっている間、たてつづけに飯豊と奥会津に行ってきました。人にやっかいな作業を頼んでおいて、自分は遊び回るなんてヒンシュクものですよね。スミマセン。

飯豊は三国岳に突き上げるタカツコ沢へ。以前から無雪期に遡行してみたかったのでした。なにしろあまり雪山の経験もない2009年の冬、なんとタカツコ沢を詰めて三国岳に登るという、いま振り返るとあり得ないような経験をした沢なのです。ようやく機会がもてました。

2011年の大出水の傷跡がまだ生々しい川入でしたが、沢中の紅葉はちょうど最盛期で曇ながらとても美しかったです。ただハイライトの源頭部スラブはガスで視界がほとんどなく残念でした。早くもパートナーと来年再訪を決めました。

そして3日とあけずに、今度は奥会津の金山町が最近整備したという滝沢川幽ノ沢奥にある男滝女滝への探索路を歩く機会をもちました。安達太良山がご縁で知り合いになった方に誘っていただいたハイキングです。ただ現地に行って個人山行ではなく金山町主催のツアーだということがわかり、ビックリ!

でもたまにはいいかな〜と頭を切り替えたら、それなりに楽しめましたし、年配の方々から興味深い話もたくさん聞くことができました。それにしても沢歩きした方がよほど楽なコースを、クサリやトラロープを各所に張って径をつくるなんて・・・



2 Comments

  1. ブナの沢旅様
    今回は、奥会津金山町の観光物産協会が主催するツアーでしたか(^^♪
    写真集の茅葺き屋根をトタンで覆った家、懐かしいです。

    案内人の星さん
    金山町で有名なマタギさん??かな・・・
    奥会津の空気は美味しかったですか(*´▽`*)

    Comment by kazika — 2015年11月2日 @ 7:44 PM
  2. kazikaさん

    沢納めに行っていたため返信遅れてすみません。
    金山町kazikaさんの故郷ですよね。積極的にいろいろなツアーを企画したり
    イベントを開催したりしているようです。

    星さんは別の方だと思いますが、マタギで有名な星さんもいるのですか。今度
    機会があったら聞いてみようと思います。昔の山の話なども興味深いです。
    これからもご縁が持てそうなので楽しみにしています。

    Comment by akiko — 2015年11月4日 @ 11:59 PM

Sorry, the comment form is closed at this time.

2015.09.27
ナルミズ沢に行ってはみたけれど・・・

天候に恵まれた先週の大型連休。みなさんは普段は行けない遠くの大きな沢などに繰り出したはずですが、わたしは一人で行きやすい谷川周辺の東黒沢からナルミズ沢を遡行し、下山路に馬蹄形縦走路の一部をたどってきました。

3年前にも単独遡行しているので気分的には楽でしたが、この歳になると3年の違いは大きいことを痛感させられました。もう同じコースは卒業、というか無理です。

東黒沢は相変わらずきれいでステキでした。近いのだからもっと手軽にきたいと思ったほど。一方のナルミズ沢ですけど、今回3度目のせいか、ハイライトしか記憶になかったせいか・・・率直に言うと、こんなにゴーロが多かったかなあ。水はきれいだし、のびやかではあるけれど、こんなもんかなぁ。(と、あまのじゃくな感想でスミマセン)

ナルミズ沢の良さは、やはり奥の二俣以降なんですね。翌日は気持ちのいい遡行でした。でも、例の大烏帽子山鞍部に詰める「天国への径」も、あれっ、短すぎー。最後に違う枝沢に入ってしまったかしら、なんて思ったほどでした。

ここからジャンクションピークをへて朝日岳から白毛門を下る登山道が、とっても長くて辛かったんです。やはり夏のブランクがきいているのでしょうか。3年前の自分の記録を読んで行ったのですが、緊張から解放され、下山路は辛くなかったなんて書いていて、辛かった記憶がないのです。

あまりの辛さに、途中でビバークしようか、でも水がない〜、ウツボギ沢に下れば水がとれる〜とか、あれこれ真剣に考えてしまいました。携帯で友人に連絡をとり、励ましてもらってなんとか明るいうちに無事下山したのでした。

いままで経験したことのない体力の激変。行動中にこんなことが起こるのだということ。完全に行動不能になる可能性もあるわけです。それが単独行動中に起きたらどうなるのか。。。いろいろと考えさせられました。

私は沢から山を始めたため、縦走というものをほとんどやったことがありません。だからこれからは沢だけでなくもっと山を歩きたいとと思っているのですが、今回のような経験をすると自信がなくなってしまいます。夏の間少し体を動かさなかっただけで、こんなに変わってしまうなんてと、なさけない。日頃の地道なトレーニングの必要性を感じました。

と、さんざんな山行メモになってしまいましたが、じつは自分への約束を果たした山行でもありました。4月の残雪期に白毛門から巻機山まで縦走したとき(今思えば、よくやったなあ〜)、ナルミズ沢源頭部のメローな斜面に引き寄せられ、夏にまた沢をたどってここに来ようと思ったのです。体を張って実現させました!(笑)

OLYMPUS DIGITAL CAMERA   OLYMPUS DIGITAL CAMERA



4 Comments

  1. ブナの沢旅様
    ご無沙汰しています。

    今回の沢旅は、反省が多いのではないでしょうか
    疲れと孤独を珍しく感じただけで、入渓しジャンクションピークに無事に出られ
    4月の巻機山縦走時の自分との約束も果たされた。
    素晴らしいと思います。

    この雑記帳には、2日にお邪魔しました。
    偶然にも3日に白毛門ー朝日岳の計画でした。
    雑記帳を読んで、ジャンクションピークの先を写し撮って来ようと思った次第です
    笠ヶ岳に詰め上げるウツボギ沢
    朝日岳の彼方を音を立てて流れる宝川、そしてジャンと越後烏帽子に詰め上げるナルミズ沢
    よくよく見て来ました。
    この周辺は、草紅葉と笹原がキラキラ輝き、とても美しい場所ですね。

    馬蹄形を2度テン泊装備で苦しい思いをしながら通過した時と違い
    余裕を持ってこの一帯を堪能して来ました。

    元気を出して歩いて下さい。

    Comment by kazika — 2015年10月5日 @ 7:34 PM
  2. kazikaさん
    お久しぶりですね。お元気に山を歩いていますか。
    遡行を終えてからの縦走路がぜんぜん思うように歩けなくてめげてしまったのですが、それがブランクのための
    一時的な疲れか、年齢的にもう無理なのか。。。自信をなくしていたので、なんか元気づけてもらえると
    とても嬉しいです。ありがとうございます。

    3日に歩かれたのなら、紅葉はさらに進んできれいだったでしょう〜
    ジャンクションから朝日岳までのところはほんとに美しいですよね。
    大烏帽子まではヤブっぽいながらかつての登山道が残っているので、縦走して鞍部から少し下って
    ナルミズ沢の水がとれる所でテント泊なんていうのもいいなあ〜と思いました。

    ほんとは秋に馬蹄形縦走したいと思ってたのだけれど。。。kazikaさんも苦しかったのですか。。。
    最近山行の機会が減っているので、まずは歩くことですよね!

    Comment by akiko — 2015年10月6日 @ 6:23 PM
  3. こんにちわ・・・郡山の箭内です。私は、昭和26年生まれ。自分の山に対するモチベーションの低下と、体力気力の低下を実感中。もう残り少ない山の時間・・・思い切って、シルバーウイークは、蓮華温泉から朝日小屋、栂海新道を下山して、親不知まで歩きました。きついだろうと覚悟して出かけたのですが、意外にすんなり歩けてしまい、自分に自信をとりもどした山歩きになりました。
    でも、でも、事故など起こして、いい歳して・・・なんて、笑われたくないなあ~と、思います。自重しなくちゃ!!!
    今回の縦走では、意識的に4~5時間歩いたあたりで、30分以上の大休憩をとりました。
    この休憩のとり方が、良かったのかも? では、今後のご健闘をお祈りいたします。

    Comment by やない かずこ — 2015年10月14日 @ 11:06 AM
  4. やないさん、こんばんは。

    ただいま元気のない私を気遣っていただきありがとうございます。
    同年代だと、同じような問題を感じるものなのですね。
    北アルプス方面は縁がないのですが、以北の栂海新道は一度歩いてみたいと思っていました。
    すんなり歩けたなんてうらやましいです。それは自信がもてますよね。
    今は他のことに気を取られて山への気持ちが薄くなっていますが、一段落したらゆったりとした山歩きをして
    気持ちをあらためようと思っています。
    安全にいつまでも山を楽しめたらいいなあと心から思っています。コメントありがとうございました。

    Comment by akiko — 2015年10月14日 @ 10:12 PM

Sorry, the comment form is closed at this time.

2015.09.19
みちのくの千年ブナ古道 仙北街道を歩く

自分がHPを持っていることを忘れるほど間があいてしまいました。

夏の一ヶ月半は別の世界に集中し、やるべきことをやって一段落。さあ山へ、と思った矢先に台風襲来。大きな被害が連日報道される中、沢に行くことが適切とは思えず、数年来の懸案だった仙北街道がよみがえったのでした。

高桑さんの「古道巡礼」で仙北街道を知って興味をもち、2010年の5月に計画しようと東成瀬村から資料を取り寄せたりして調べました。けれど当時は岩手側の胆沢ダムが建設中で下山道の確保がむずかしいことがわかり、断念した経緯がありました。

仙北道の歴史は平安時代にさかのぼります。胆沢城を築城した坂上田村麻呂が出羽国の雄勝城に通じる最短ルートとして開いた道だといわれています。そんな千年古道が地元有志により1990年代によみがえりました。簡単には行けない山域です。核心部分を日帰りで歩くのが一般的のようですが、山中泊で全行程を歩くことにしました。

山を越えて沢に下り、一夜を過ごしてふたたび山越えをする。。。こんな山旅を常々理想としていたので、仙北道はコンパクトながら変化にとんだ山旅となりました。石碑が所々あるだけで途中に標識はありません。古道の雰囲気を守ろうとする意図がうかがえました。

そしてなによりも素晴らしかったのは、ほとんど全行程がブナの道だったことでした。初日は天気に恵まれ、ブナの森は明るい新緑の雰囲気を感じさせてくれました。小出川に降り立つと、しばし沢歩きとなりました。沢靴に履き替え沢に入ると水をえた魚の気持ち。沢の要素が入ると山旅も変化がでて豊かになります。

翌日は沢沿いの古道ではなく、短い間ながら純粋に沢歩きを楽しみました。変化にとんだ沢でナメ滝や小滝が続きました。そして再び尾根を登り、ブナの大木が多い快適な山道を忠実に尾根に沿って岩手側に向かいました。

フィナーレに近づくと2年前に完成したダム湖が見えてきました。かつての古道終点とは地形が変わっているので興味津々だったのですが、降り口の標識を見て唖然!笑っていいのやら怒るべきなのやら。。。(後日の詳細記録へ)

最後にちょっとしたオチがついてしまいましたが、久恋のブナ古道を踏破できて幸せでした。

仙北12OLYMPUS DIGITAL CAMERA仙北10仙北11仙北9

 



0 Comments

No comments yet.

Sorry, the comment form is closed at this time.

2015.08.13
沢からたどった「古飯豊山」:飯豊権現山岳信仰のルーツとか。。。

「古飯豊山」(ふるいいでさん)

聞き慣れない山名ですが、飯豊前衛の山域にある飯森山はかつてこうも呼ばれていたとのこと。そのわけというと。。。

山岳信仰の具現である飯豊権現は、古の時代には飯森山にあったところ、最澄、空海の時代に山岳信仰がより高い山をめざす流れの中で、現在の飯豊本山に移ったのだそうです。

そんな話を以前に小耳に挟んだことがあったので、飯森山に興味を持っていました。さらに、飯森山には一般登山道に準じる扱いのユニークな沢があって、喜多方市が毎年、まるで市民登山かのような沢開きイベントを行っていることも知っていました。

そんなわけで世間一般の沢登りとは勝手が違うらしいことはなんとなくわかっていたのですが、遠方からもわざわざやってくるパーティがあるほどで、そこそこ面白いらしい。。。

まあ、そんなイメージを持っていた飯森山の大桧沢を遡行してきました。噂にたがわず、突っ込みどころ満載のコースでした。まずは登山口の案内図からして驚きです。まるで沢沿いに道があって、詰めると沢の奥にキャンプ場があるようなイラスト。だいたい標識の立つ登山口自体が入り込んでしまうと沢を詰めるしかない「登山口」です。

登れない滝にはトラロープがかかっていますが、高巻きを経験していても、腕力勝負でけっこうアブナイ感じです。そのうえ、越えるのがなかなか難しい所もあり、私たちはアブミやカムを使ってようやく越えました。

そして件の「キャンプ場」。最初は沢の中にキャンプ場なんてどんな所かと思いきや、一段尾根をあがると、えっと思うような異空間が広がっていました。まるで林道終点広場という感じで、ブルーシートや鍋が置いてありました。でもここは奥深い沢のど真ん中。

沢はようやく穏やかな渓相になり、苦労なく尾根に詰め上がりました。そこはかり払いされた立派な「登山道」なのですが、沢遡行以外に使う道ではありません。

かつての山頂らしき地点には古い石の祠と年季の入った木製の社が並んでいました。年代は読み取れなかったけれど、明治以前です。数十年前までは麓の住民がここで雨乞いの行事をとりおこなっていたとのこと。また、古飯豊山の日中村が飯豊山の一の戸村に対して、「飯豊権現様」の返還を求める争いを起こしたという歴史もあるというのです。

そんなこんなで、興味深い山の興味深い沢でした。う〜ん、沢のことがほとんど書いてないですね。それは後日の詳細記録に譲ることにしましょう。

大桧沢1 大桧沢2



2 Comments

  1. 私、福島県郡山市に在住です。大桧沢・・・お疲れ様でした。安達太良の沢や、会津の沢など、こちらの沢に多数来ていただいて、うれしく思います。一度、「ブナの沢旅」さんにメールをしたいと思っていました。いつも、遡行記録を読ませていただき、参考にさせていただいています。私は、2003年から沢登りを始めて、大桧沢には、2004年と2005年に「つがさくら山岳会」主催の沢開きに参加しました。沢開きの時には、参加者全員ブルーシートや、各自のテント、タープの下に泊まり、山菜の天ぷらやお酒がたくさん出ます。ただ、下山は登山道を下るので、長くて長くて、厭になります。私の8月は、桧枝岐でした。8日に実川・ヤビツ沢。15日に下の沢。両方とも、日帰りで下山後は、七入のキャンプ場でのんびりしました。私は、すでに還暦を過ぎているので、沢は、そろそろ、終わりかなあ~と、思う今日この頃です。これからの「ブナの沢旅」さんのご活躍をお祈りいたします。私の仲間が、「山田沢田岩田」というブログをやっています。お時間のある時、お出かけ下さい。では、失礼いたします。

    Comment by やない かずこ — 2015年8月19日 @ 5:58 PM
  2. やないかずこさん
    コメントをありがとうございます。記録にでてくるyukiさんが郡山市在住の人で、「つがざくら山岳会」で大桧沢イベントを主導している若者の知り合いなんですよ。

    沢を始めてすぐにあの沢に行くというのはけっこう大変だと思いましたが、地元のみなさんは山登りのベースが首都圏よりもレベルが高いのだと思います。下りは沢も長かったですが、登り返しがないだけましかもしれません。辛いですから、あれは。

    私が沢を始めたのはやないさんより少し遅いですが、年齢はほとんど同じだと思います。だから、沢はそろそろ終わりかなあ〜、なんてことはないですよ。沢もいろいろですから、まだまだ楽しめるところがあると思っているのですが。。。

    「山田沢田岩田」さんは、私の山友がご一緒したことがあり、ブログも知っています。
    これからも郡山に行く機会があると思いますので、いつかどこかの沢でばったり、なんてあると楽しいですね。

    Comment by akiko — 2015年8月19日 @ 11:01 PM

Sorry, the comment form is closed at this time.

2015.07.31
大増水の恐怖を体験した楢俣川洗ノ沢

前回の沢旅からなんと4週間近くも経ってしまいました。ずっと延期続きの足尾の沢を予定していたのですが、栗原林道が通行止めという情報を直前にキャッチ。さて、どうしよう。新しく調べる余裕はありません。そこで数年前に日帰で途中まで遡行した楢俣川洗ノ沢を最後まで詰めて笠ヶ岳に登ることにしました。

楢俣川には魅力的な沢がたくさんありますが、入渓までの長い林道歩きがネックになっています。その点、洗ノ沢はアプローチが楽で、難しい所もないナメのきれいな沢です。グレード的にも楢俣川の中では初級のやさしい沢という位置づけです。

楢俣川ではすでに、ススケ沢や後深沢、仮小屋沢、ヘイズル沢を遡行しています。洗ノ沢も途中まで経験済みなので、気分的には気楽です。いつも予想に反して苦労するブナの沢旅ですが、今度こそのんびりできるはずでした。

久しぶりの洗ノ沢。最初のゴーロをやり過ごすときれいなナメやナメ滝が続きます。気が抜けるくらい安穏とした沢歩き。ワクワクドキドキ、エキサイティングな未知の沢もいいけれど、時にはこんな風にのんびりする沢もいいものです。

新しく見つけたテンバでは、川原で焚火しながらゆったりとした時をすごし、テントは張らずタープの下で開放感たっぷりのおやすみなさい〜と、ここまでは理想的な展開でした♩

あっ、前置きが長過ぎますよね。そう、夜中に雨が降り出したんです。雷もなりました。しばらく降って一旦やんだのでこれで雷雲は通過したと安心したのですが、ふたたび本降りとなりました。途中でテントを張ったので外の様子はわかりませんでした。そのうちに沢音とは違う飛行機の轟音のような響きが続くので気になって外に出てみたんです。そして目の前の光景に啞然!心臓がドキドキを越えてバクバク!

沢が怒濤の勢いで目の前一杯に広がっていたんです。焚火をした一段高いゴーロの広川原が水没して水がタープの前に迫っているではないですか。今こうして書いていても思い出してドキドキするほどです。

弱小パーティの私たちはこれまで、悪天には人一倍用心深く対処して日にちをずらしたり行き先を変えたりしてきました。だからこんな増水の経験などしたことがありませんでした。急いでいつでも動ける体勢をととのえ、万一の場合にそなえました。

さいわい明け方には雨がやみ、増水は小康状態となりました。あれこれ選択肢を相談して水が引くのを待つことにしました。実体験はありませんが、増水に対処した記録はいくつか読んでいたので、その情報が参考になりました。

しだいに減水の兆しが現れ、見えなかった岩が見えてきたところで行動を決めました。長い行程なので、これ以上停滞していると明るいうちに下山できないタイムリミットでした。

ほんとに恐かったですが、青空が広がり勇気づけられました。危険な状況は脱したのですが、普段なら楽しく登れそうな滝は取り付けずすべて巻きました。あらゆる動作に時間がかかり笠ヶ岳にたどり着いた時は時間も押していたし、エネルギーを使い果たした感じでした。それなのに、さらに4時間の下山路!

まさか洗ノ沢でこんな体験をするとは夢にも思いませんでしたが、とても貴重な経験でした。いくつかの教訓も得ました。そしてこんな状況の中で撤退せずに歩き通したことに小さな自信を得たのでした。

ちなみにアメダスによれば、麓の水上では4時間で170ミリの降雨が記録されたとか。そんなときに沢泊まりしていたなんて!

写真は増水前と増水後(多少減水してます)

せんの沢1 センの沢2



1件のコメント

  1. 実はもう6-7年前、宝川温泉から板幽沢に釣りに出かけたことがあります。朝は晴れていた天気が昼ごろには雷雨に変わり、早々に沢から引き揚げ雨宿りをし、雨が上がった宝川林道に戻ると、穏やかに流れていた宝川が激流に変わっていたことがありました。後で、東黒沢でキャニオニングしていた人たちが流され行方不明者が出たと聞き、そのまま釣りを続けていたら危なかったのです。宝川の激流は林道から見下ろしたので恐怖はありませんでしたが、今回は目の前の足元。凄い光景でした。でも、テン場にした場所は前日チェックしたとき、水流の痕跡がなかったので、ここまでは来ないという「確信」があり、何時間もそこから少しずつ引いていく沢を眺めていたのです。過去には、増水すれば流されてしまうような場所を、今夜は降らないよねとテン場にしたことも無きにしも非ず、今後の大きな教訓になりました。

    Comment by sugi — 2015年8月1日 @ 7:22 AM

Sorry, the comment form is closed at this time.

2015.07.13
行きがけの駄賃の山@北横岳

「行きがけの駄賃の山」とは、大正昭和期の岳人、藤島敏男氏がよく口にしていた言い方です。この表現を最初に知ったとき、いかにも毒舌家として知られる彼が口にしそうだと愉快に思いました。平たく言えば、ついでに行く山だというのはすぐにピンときますよね。機会があれば自分も使ってみたいものだと思っていたんです。

梅雨の合間の好天の週末。みなさん各地の山へ、沢へと向かわれたことでしょう。わたくしはというと、ずっーと前から学生時代の友人達と恒例の温泉旅行が予定されておりまして、邪念を振り払い蓼科へ行って参りました。

このサイトをいつも見てくださるかたは覚えているかもしれませんが、そう、前回は1月に大菩薩嶺麓の温泉旅行でした。また行ったのか、なんて思わないでくださいね。みんな時間に余裕があるお年頃で、以前のようにスケジュール調整がつかずに流れるなんてことはないんです。あの時は、麓までいってすごすご帰るのは忍びないと、泊まった翌日は一人早朝宿を抜け出して大菩薩峠から嶺を周遊する雪山ハイキングにでかけました。

今回も翌日の日曜日はどこか北八の山と池巡りでもしようと思っていました。すると最近ハイキングを始めたお姉さんが、「アコ、ついでに山行くんでしょ。私も行きたいからどこか計画して〜」とのメール。山に行かないわけがないと、みな思っていたようです。ならば一肌脱ぎませう〜。

だから今回は私利私欲をすて、初心者でも楽しめる北横岳にしぼりました。思えば去年暮れからの雪山シーズンになぜか2回も北横岳に登っています。とくに好きというわけじゃありませんが、いつも北八ツは悪天時のバックアップなのです。でも一度も展望を拝んでいないことに気付きました。そんなこんなで、これは「行きがけの駄賃の山」だわ、と思ったしだいです。そういえば大菩薩の時は「たなからぼた餅の山」なんて書いたっけ。

当日は朝から快晴でみんなワクワク。(わたしは内心、大渋滞じゃないかな〜)ロープーウェイ山頂駅からペースに気遣いながらゆーっくり歩きます。それでも慣れていないと急登では息が切れます。山頂からは八ヶ岳連峰の山並みが近く、南北、中央アルプスがすべて見渡せます。わたしも初めての展望です。素直に良かった〜

でもすごい人出です。休憩にはせわしないので南峰をさらに進んで、登山道から少し外れた大岩の窪地でランチタイムを取りました。静かな絶景ポイントです。お湯を沸かしてラーメンを食べ、食後はお茶とお菓子で大満足。ちょっとしたことでも初めての人には新鮮なのですよね。喜んでもらえて私もとっても嬉しかったです。こういう喜びはあまり経験がないので、自分にとっても新鮮な体験となりました。また企画してもいいかな〜

北横1北横2北横3北横4

 

***

ついでに帰りがけの駄賃情報ですが、冒頭であげた藤島敏男の息子は作家の藤島泰輔で、その奥さんがジャニーズ事務所の副社長、メリー喜多川。そんで藤島泰輔の死後、彼の父親が残した山岳図書や何やらは、ジャニーズ事務所のどこかの倉庫に保管されているのだそうです。それを知ったとき思わず、ひぇ〜。次期社長は誰がなるのか知らないけど、マッチとか東山くんあたりの「大御所」タレントさん、どうか紙くずだなんて処分しないでくださいね。(最新情報については与り知らぬことをおことわりしておきます)



1件のコメント

  1. 北横岳を「行きがけの駄賃の山」なんて書いたとたん、地元の山ともから、いい山なのに、行きがけの駄賃だなんてかわいそうとメールが届きました。
    でも藤島センセイは、私の愛する南会津の坪入山を行きがけの駄賃なんておっしゃったとか。行きがけの駄賃でいけるような山じゃないのに、こっちの方がよっぽどかわいそう。なんと会津駒のついでだとか、昔の岳人の健脚ぶりは半端ないです。
    まあ、すべてご愛嬌、言葉の綾ですよねっ、センセ!

    Comment by akiko — 2015年7月13日 @ 8:24 PM

Sorry, the comment form is closed at this time.

2015.07.08
保呂内沢の遡下降を繰返してたどり着いた神秘の沼@沼沢沼

今回のみちのくブナの沢旅で、虎毛山塊の保呂内沢を周回してきました。そしてなによりうれしかったのは、分水嶺を越え、訪れる人も稀な秘沼、沼沢沼に足を踏み入れたことでした。かなり大きな沼ですが登山道はなく、沢を辿るしか手だてがありません。

とはいえ秋田側の皆瀬川から入れば途中まで林道があり、沢の遡行もゴーロ歩き程度ですみます。だから秘沼というほどではないかもしれません。けれどこれでもわたし、沢やのはしくれです。ちょっとチャレンジングな保呂内沢西ノ股沢を遡行して尾根を越え、本流の源流を下ってふたたび分水嶺の尾根を越える。そうしてようやくたどり着くというプロセスを経てこそ、沼沢沼を秘沼と呼ぶことが出来るのだと思います。

分水嶺を越えてからは困難なことはありませんでした。稜線下の急斜面をやり過ごすと穏やかな樹林の平地が広がり、涸れ沢はまるで登山道のようでした。突然視界が開けて沼が目に入ったときの感動はなかなかのもの。どんよりとした空模様が静寂な雰囲気を醸し出し、神秘的でした。もっと奥の景色がみたくて沼に入ってみました。元気な人なら泳ぐこともできたでしょう。

感動の時間はあっという間に過ぎて行きました。沼沢沼までほんとうに来ることができたという充足感を抱きながら本流に戻りました。下降路にとった本流はあくまでも穏やかな流れがつづきます。でも飽きることはないのです。本流のよさは両岸に広がるブナの原生林。これぞブナの沢旅!です。

ところで肝心の西ノ股沢はどうだったのか、ですよね。それは後日の詳細記録に乞うご期待を!(こっそりいえば、楽じゃなかった!です)



0 Comments

No comments yet.

Sorry, the comment form is closed at this time.