ブナの沢旅ブナの沢旅
▲トップページへ
2015.10.25
奥会津 滝沢川幽ノ沢探勝路
カテゴリー:ハイキング

2015年10月25日

10月初旬に安達太良山で初顔合わせをした猪苗代在住のkuroda先生から滝沢川の滝見ハイキングのお知らせが届いた。滝沢川といえば、去年の残雪期にその右岸および左岸尾根を馬蹄形につないで歩いた所だ。自分の力量では沢登りはむずかしそうだが、あの印象深い山域をハイキングでもいいから歩いてみたいと思った。引き合わせてくれたmayaさんは仕事の都合で不参加となってしまったが、せっかくのチャンスなので一人で参加することにした。

会津若松周辺で前泊するつもりだったが、行楽シーズンの土曜日とあって宿はどこも満室。あきらめようとしたところ、kuroda先生がお宅に泊めて下さるという。山のつながりというのは不思議なもので、山が好きというだけですぐに馴染んでしまう。

翌早朝にほかのメンバー3人と合流して金山町の道の駅へ向かい、そこで今回の案内人である星さん(奥会津の遊びの達人であり写真家)と合流する。そしてその時初めて、このハイキングが個人山行ではなく、じつは金山町の観光物産協会が主催するツアーであることを知って驚いた。内心そんなの聞いてないよ〜と思ったけれど、すぐに頭を切り替え観光だと割り切ることにした。何事も気持ちのもちようで、そうと決まれば自分にとっては珍しい貴重な体験に思えた。

集合場所には既にほかの参加者も集まっており、総勢20名くらいだろうか。年配の主催者から挨拶があり、地元のベテラン4人がサポートしてくれるとのこと。滝沢川幽ノ沢の奥にある男滝女滝を往復するコースで、近年金山町が地元の町おこしの一環としてコースを整備したのだという。今回のツアーに合わせて刈り払いも行なったとのこと。

ポスターも用意されていて、そこには「奥会津のシャングリア」というキャッチコピー。なんだかお客さん気分になる。道は沢沿いの山腹に付けられており、所々足場の悪い所にはクサリやロープが張られている。この日は明け方まで雨が降っていたため滑りやすく、ハイキングコースとしては侮れない箇所もいくつかあった。

二俣近くで山道が沢に下る。ロープをたよりに沢を渡ると幽ノ沢添いの道となる。クサリやロープにしがみついて滑りやすいへつり道を行くよりは沢に入った方がうんと楽だと思うが、あくまでもハイキングなのだ。そのうちにナメ床を横切ったりして進むと前方に滝が見えてきた。目的地に着いたようだ。

男滝女滝は幽ノ沢奥の右俣と左俣が滝を落として合流している所だった。左俣の右岸を数十メートル登ったところが「展望台」で、二つの滝を紅葉した樹木の間から見渡せる絶景ポイント。続々と登ってきた参加者はここで皆歓声をあげる。1時間ほど休憩し、コーヒーや手作りの料理をお裾分けしてもらってくつろいだ。

地元の長老の話では、もともとはゼンマイ道だったとのことで、その道は女滝を高巻いて先まで続いているとのこと。滝上はどんな沢になっているのか興味深い。地図を見ると滝沢川本流のゲジゲジマークとは違い、ゆるい傾斜で高幽山と高盛東山に突き上げている。去年稜線から見下ろした高幽山の源頭部はとても開放的で尾根が緩やかに尾を引いていた。興味がつきないが、稜線に登山道はないのでたぶんひどい薮なのだろう。けれど、長老は昔は室谷にいく道があったのだと言う。もっとこのあたりのことを詳しく聞くべきだった。

男滝の方が落差も大きく一見険しそうにみえるが、左岸に灌木の窪があり、むかしは地元の少年達が夏に遊びがてら窪を登って滝頭に上がったのだと聞いた。子供たちにとっては、きっとすごくエキサイティングな遊びだったのだろう。そんなこんなで楽しい時間を過ごした後、昼過ぎには来た道をもどった。この頃から太陽が輝きをまし、同じ道なのに紅葉が鮮やかに見えてとてもきれいだった。

これで解散かと思いきや、おまけの観光案内で、今度は滝沢川をさらに下った所にある東北で最大規模というおう穴に案内してもらう。白い岩盤が発達した美しい渓谷で、沢に下ってめいめいが時間をつぶす。

これでもまだ時間があるので、奥会津道の駅かねやまで開催中の「ごっつおまつり」に立ち寄って地元の食材を食べたり買ったりしてお腹を満足させる。風がでて少し冷えてきたので、今度は地元の名湯「つるの湯」につかり、風呂上がりはふたたびおやつと果物でまったり。こういうペースが地元の人達の遊び方なのだろう。都会人はどうもあくせくしてしまう。この足で帰京するというと、みなさん一様に驚いたように泊まらないのか、泊まって行けばいいと言って下さる。

こんな風に、なんだか異文化交流をさせてもらったような気分になれた楽しい奥会津の一日だった。泊めていただいたkuroda先生はじめみなさん、おせわになりました!

滝沢川6 滝沢川8

コースタイム:記録せず(普通に歩いて4時間ほどのコースです)

写真集