ブナの沢旅ブナの沢旅
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2009.12.29
城ヶ尾峠~戸沢下降~赤沢~城ヶ尾峠
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2009年12月29日

 

本厚木駅からレンタカーで道志へ向かう。遠い道のりだが、甲相国境尾根に抜けるには道志側からの方が断然早い。キャンプ場につづく林道を進むと、予想通り水晶橋で通行止めになっていた。

ゲートを越えてしばらく行くと登山道がわかれ、こんなにラクチンでいいのかなあと思うほど、あっけなく城ケ尾峠に到着。広々としたとても気持ちのいい峠で、相模湾が見渡せる。一休みするまでもなく尾根道を戸沢の下降点へと進む。ようやく陽がさし始め、縦横に広がるブナの枝が青空にはえてとてもきれいだ。

快適な尾根を少し登り返すと樹林に囲まれた大界木山。昔大きなケヤキがあったことが山名の由来らしい。少し下った1160mあたりの緩やかな斜面を下降するとすぐに沢形があらわれ、戸沢の源頭部に降り立った。

しばらくは涸沢を下りながら前方に海を見渡すことができ、意外な展望に嬉しくなる。1000mあたりからようやく水が出はじめ、地図で想像したとおり沢は緩やかで穏やかな流れだった。

940m付近の右岸の斜面に朽ちかけた木橋がかかっていた。ここが旧東海自然歩道の横断点らしい。どのように道がついているのか左岸の笹薮をかき分けてみると「水昌沢」の標識があった。水晶沢はもう少し下流なので、それほど古くないこの標識は、誰がつけたのか文字も位置も間違っていた。

ほとんど藪で埋もれてしまっている旧道だが、大滝峠から信玄平までは歩いた記録もいくつか見受けられる。興味深いルートなので、機会があったら歩いてみたいと思う。

さらに下ると戸沢で唯一の滝があらわれる。右岸をクライムダウンすると岩壁が赤く染まっていた。一瞬これが赤沢の由来かなと思ったが、ここは戸沢。下るにつれ両岸はさらに広くなり、苔むした岩の緑とレンガ色の落ち葉が冬枯れの癒しの空間を演出している。確かになんにもないのだけれど、とてもいい雰囲気だ。

散策するようにのんびり下っていくと右岸から枝沢が合わさり、振り向いて感嘆の声。水量は少ないものの、20数メートルほどの多段滝がまるで天から降っているように聳え立っていた。興味深々と、近づいてルートを目で追うと直登できそうだし、右岸を簡単に巻くこともできる。

なかなか面白いねと話しながら赤沢出合いへ。ここから下流はバケモノ沢となるが、ちょっとさえない感じの赤沢を遡行するよりも下って行きたくなるほど、ゆったりといい感じの渓相が続いていた。

ちょうど正午なので少し遡った陽のあたる台地で休憩とする。具沢山のラーメンを作って温まり、焚き火のまね事で雰囲気を演出。こういう時間が大好きだ。赤沢は「丹沢の谷110ルート」にも紹介されているが、予想よりもこじんまりした沢だった。

二人で戸沢の方が雰囲気がいいなどと冷めた見方をしていたら、見栄えのする滝があらわれホッとする。ここぞとばかり写真タイム。5m滝は左から簡単に越えられそうだったが、ここを登らずしてどこを登る!という気分。少しくらい濡れても寒くないので、ここは直登して楽しんだ。

その後は少し傾斜もでて小滝があらわれ、6m2段滝に行く手を阻まれる。ここも中央突破を試みたが、ぬめって滑りやすく快適とはいえなかった。すぐに水が涸れ、源頭部の様相となる。最後の二俣は右が急斜面の砂地になっていたので左のガレルンゼを登る。

しだいに白ザレっぽくなってきたので枝尾根に逃げ、ブナ林の笹薮についた明瞭な獣道をたどって大界木山と城ケ尾峠の中間付近の登山道にでた。

赤沢の詰めは予想以上にハードだったが、かえってそれが遊んだ気分にさせてくれた。国境稜線の南面はブナ林が多く、沢も穏やかだ。これからも冬の陽だまり沢ハイキングを続けて行きたいと思いながら往路をもどった。

水晶橋8:15-城ケ尾峠9:10-戸沢下降9:50-赤沢出合11:55/12:45-大界木山手前鞍部14:20-城ケ尾峠14:35-水晶橋15:10