ブナの沢旅ブナの沢旅
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2008.05.26
セドノ沢左俣
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2008年5月26日

 

日曜日にヒライデ沢を遡って袈裟丸山のアカヤシオの群生地を楽しむ予定でしたが、雨のためやむなく中止。かわりに仕事がオフだった翌日、ヒライデ沢に一緒に行くはずだったsumireさんと、セドノ沢左俣にトレーニングに行ってきました。

急遽決まり、初めてではないこともあって地図と遡行図は持ったものの、いつものようには下調べをせずに行ったところ、案の定想定外の展開に・・・

いつもながら戸沢山荘までの林道歩きは疲れる。途中、新茅山荘が建て替えられたのかとてもきれいで素敵になっていた。本谷山荘には洗濯物が干してあって人が滞在しているようだった。

数日来の雨で水無川の水量も多い。本谷のF1を越えセドノ沢左俣にはいるとすぐに6mほどの滝。水量が多いので右壁をトラバース気味に登る。右俣を分けて進むと小滝が続き、なかなか美しい渓相となる。隣の源次郎沢は崩壊がひどく、去年の夏に久しぶりにいって愕然としたことを思い出した。セドノ沢は大丈夫なのに、何が違うのだろうかと思う。

時々ゴーロを交えながら4,5mほどの滝をなんとかクリアし、大岩を越えていくと今まで出一番大きな滝があらわれる。これが大滝かな。でも前回の印象とまったく違うなあ。水量が多いせいかもしれない。近くで観察すると右壁に残置ピンがあった。これで一安心だ。人ごとだと急に積極的になり、sumireさんに「大丈夫、リードできるわよ」とやってもらう。

ロープを引いてもらい、ヌンチャクを回収しながら残置ピンの方向に引きずられながら登っていくと、途中で行き詰ってしまった。ええっ、こんなとこ登ったのかなと思って左下を見ると緩やかな傾斜のスラブで、そちらの方が登りやすそうだ。そういえば、前回わりと簡単に登れたのは、水量も少なくて下からスラブルートをとったからだったと思い出す。

sumireさんも途中から左に恐る恐るトラバースしたという。大滝上も6m、7m滝が続くが水量多く直登は無理。それぞれ左側の壁を登って越える。高度を上げるにつれ霧が出始めあたりは薄暗くなる。晴れていれば新緑が陽の光に輝いてきれいなのになあと思う。

三俣は真ん中を進むと、すぐに取り付けそうもない直瀑の8m滝が目の前に。右岸の急斜面を戻り気味に登ってトラバースしていくと平らな台地上のところに出た。書策新道だ。

これでエスケープルートも確保できたとほっとする。新道に沿って沢に下りてから休憩していると上流から単独のおじさんが下ってきたので挨拶がてら話をすると、私たちに「このルート初めてじゃないよね」と、いかにも心配そう。霧が立ち込めた沢の中で「か弱そうな」女性二人に出会ったら、心配だろうなと共感してしまう。

進んでいくと赤ペンキマークが現れ、書策新道が沢を横切る地点へ。沢の左手には水場があって、小屋に水を運んでほしいような看板がかかっていた。さて、ここからが問題なのだ。

二人が地図に引いてきた水線は木ノ又小屋の方につめ上げるようになっているのに対し、進んでいる沢の方角が東にずれすぎている。ここで二人とも自信がなくなってしまい、視界もよくないしこの辺でもどって書策新道を下ることにした。

それでも進むべきコースのことが気になる。少し下ったところの左沢は美しい滝を落として出合っている。そこでちょっと覗いてみようということに。少しもどった右岸の急斜面を竹につかまりながら強引に登っていやな斜面をトラバースしてちょうど落ち口奥へ。

さらに6mくらいの滝も調子に乗って登っていくと、霧の中から突然半円形劇場のような岩壁に取り囲まれる。幾筋もの水を落としていて白糸の滝の風情だが、釜はないので普段は涸れているのだろう。これ以上進めずにもどることに。

巻いたり懸垂したりで出合いの滝上にもどり、さらにたどってきたまき道を下る。ところが途中のザレた斜面を下れずにトラバース気味に追い上げられて沢から離れてしまう。降りたいのだけれど適当なところがなくてしだいに不安になっていく。

ようやく傾斜が緩んできたところを懸垂で降りてみると書策新道が三俣の左沢を横切る手前あたりだった。ずいぶんと冒険をしてしまいヤレヤレだったが、こういう高巻は遠くの沢ではしょっちゅう出てくるから、いいトレーニングになったよねと、前向きにまとめて新道を下って戸沢出合にもどったのだった。

セドノ沢左1 セドノ沢左2